【高校ラグビー】報徳学園3冠逃すも初の準V「1戦1戦成長してたくましいチームに」西條監督

  • 報徳学園対東福岡 前半、激しくぶつかり合う両チームの選手たち(撮影・前田充)
  • 報徳学園対東福岡 表彰式を終え、握手を交わす両チームの選手たち(撮影・前田充)
  • 報徳学園対東福岡 ベンチから戦況を見守る報徳学園・西條監督(撮影・上田博志)
  • 報徳学園対東福岡 試合後、健闘をたたえ合う報徳学園フィフティーン(左)と東福岡フィフティーン(撮影・上田博志)
  • 報徳学園対東福岡 後半、ディフェンスを引きずりトライを決める東福岡WTB上島(撮影・上田博志)

<全国高校ラグビー大会:東福岡41-10報徳学園>◇決勝◇7日◇大阪・花園ラグビー場

高校3冠をねらったAシードの報徳学園(兵庫)だが、東福岡に屈し、偉業達成はならなかった。

とはいえ、冬の花園で過去最高の4強を超え、初の準優勝。70年の学校史に新たな歴史を刻んだ。

前半から東福岡の猛攻撃にあった。前半開始直後に1トライを献上。西條裕朗監督(59)は行く先を憂慮したが、NO8石橋チューカ(3年)の身をていしたプレーでしのぐ。

同23分、石橋のキックチャージから左につないで、CTB炭竃柚斗(3年)が飛び込みトライ。5点差に迫ると、後半1分にもPGで差を詰めた。

だが、ここまで-。後半は攻めきれずにノートライ。逆に、相手に4トライを許して10-41で敗れた。

初優勝での3冠こそ逃したが、西條監督は誇らしげだ。ボールを持てば、報徳らしい展開ラグビーで観客を沸かせる。「1戦1戦成長してたくましいチームになった」。

昨春の選抜大会での「幻の決勝」の再戦舞台だった。昨春選抜では、新型コロナウイルスの影響で試合中止に。不戦勝での優勝が決まってから対戦した練習試合では10-37で敗れ、優勝を喜べなかった。

「打倒! 東福岡」を目標にスタートしたチーム。監督に言われなくてもミーティングを行い、下校時間のぎりぎりまで自主練習を積んだ。お決まりの体幹トレーニングも、自らさらに負荷をかけるほどの徹底ぶりだった。

力をつけたチームは、7人制ラグビーでも優勝。高校3冠に王手をかけたが、その最後の「冬の花園」の大舞台で東福岡に及ばなかった。

同校初の決勝戦だった。優勝には届かずも、新たな足跡を刻んだ。トライに貢献した石橋は、悔しさをにじませながらも「ずっと見てきた場所。悔いのないプレーができた」と達成感を示した。

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