【春高バレー】V2駿台学園の強さの秘密“日本一”データ活用、科学的知見がチーム力を引き出す

  • 男子優勝で記念写真に納まる駿台学園の選手たち(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、駿台学園・三宅雄(右端)のスパイクで優勝を決める(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、スパイクを決める駿台学園・三宅雄(右)。中央は福井工大福井・堤(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、ポイントを奪い、ガッツポーズを見せる駿台学園・三宅雄(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、ポイントを奪い、ガッツポーズを見せる駿台学園・三宅雄(撮影・江口和貴)
  • 駿台学園対福井工大福井 第3セット、優勝を決め、コートに倒れ込んで喜ぶ駿台学園の選手たち(撮影・江口和貴)
  • 駿台学園対福井工大福井 第3セットに臨む駿台学園・亀岡(右)と三宅雄(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、ポイントを奪い喜ぶ駿台学園・亀岡(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 第3セット、得点で喜ぶ駿台学園・亀岡(左)と秋本(中央)(撮影・江口和貴)
  • 駿台学園対福井工大福井 第2セット、レシーブする駿台学園・亀岡(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 優勝し喜ぶ三宅雄(右端)ら駿台学園の選手たち。右から2人目は秋本(撮影・江口和貴)
  • 男子決勝 駿台学園対福井工大福井 優勝し喜ぶ三宅雄(右端)ら駿台学園の選手たち(撮影・江口和貴)
  • 駿台学園対福井工大福井 優勝しチームメートに胴上げされる駿台学園・亀岡(撮影・江口和貴)
  • 男子最優秀選手賞に輝いた駿台学園・亀岡(左)。右はフジテレビの港社長(撮影・江口和貴)
  • 男子最優秀選手賞に輝いた駿台学園・亀岡(撮影・江口和貴)
  • 優秀選手に選ばれた駿台学園・亀岡(左)と秋本(撮影・江口和貴)
  • 男子のベストリベロ賞に選ばれた駿台学園・谷本(撮影・江口和貴)
  • 春高バレー男子・過去10年の優勝、準優勝校

<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー)男子:駿台学園3-0福井工大福井>◇8日◇最終日◇決勝◇東京体育館

男子は、駿台学園(東京)が2年連続3度目の優勝。福井県勢男女初の頂点を目指した福井工大福井をストレートで退け、インターハイとの2冠を達成した。最優秀選手賞は、亀岡聖成(せな、3年=駿台学園)が受賞した。

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わずか75分の完勝劇で優勝を決めると、選手たちは笑顔でコートになだれ込んだ。昨夏の全国高校総体を制しながら、秋の国体では準々決勝敗退。その悔しさを連覇で晴らした。亀岡主将(3年)は「最高のチームと最高の結果が出てうれしい」と胸を張った。

大黒柱こそ不在だが、チームワークで勝ち上がってきた。相手の強力なアタックに食らいつき、攻撃のリズムを生み出す。チームのアタック決定率は49・5%をマークし、相手を10%以上も上回った。観客からは「高校生のレベルじゃないぞ」との声ももれた。

その根源には、セッター三宅綜大(2年)が「日本一」と胸を張るほどのデータ活用術がある。4年前からトレーニングの専門コーチを招聘(しょうへい)し、試合では心拍数を計測するアームバンドを着用。緊張や疲労度などをリアルタイムでチェックするようにした。練習前後には垂直跳びの数値を測り、その差に基づいてリカバリーのメニューを決定する。「見ただけで誰が今どのような状態かが分かる」と三宅綜。科学的な知見がチーム力を引き出した。

強固な土台に加え、明るい雰囲気も好循環を生んだ。国体での敗退後は「俺たちは王者じゃないぞ」と繰り返し、挑戦者の立場であることを確認。一方で試合前夜のミーティングでは、仲間のプレーに対し「これは何をしているんだ?」と笑い合いながら指摘。決勝でも前向きさは健在。亀岡は「特に連覇は考えなかった」と平常心を貫いた。データとチーム力とを融合させ、“最高のチーム”で戴冠をつかんだ。【藤塚大輔】

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