1つ目は協会内部に八村ら海外選手の窓口となる役割を新設すること。米国を拠点とする八村とは代理人を通じての連絡となるが「JBAとしてしっかり『この人がカウンターパートだ』と明確にする」と体制を整える。
2つ目は21年から協会内に設置されたアスリート委員会の活性化。「選手の声をよりJBAに届けてもらう仕組みづくりが必須」と見直していく。
八村の批判については「価値観の違いがあるんだろうなと思う」とし「選手から文句や意見が出るのは健全だと思う」と受け止めた。「丁寧に個別に対応して、少しでも溝が埋まるように我々が最大限に努力すべきこと」と関係修復に乗り出していく。
騒動が続く中、28日には昨季まで6季にわたってNBAでプレーした渡辺雄太(30=千葉ジェッツ)が自ら報道陣への説明の場を設定。八村と指揮官との確執を「事実」と認めた上で、“仲裁役”として事態の収束に動いていることを明かした。
三屋会長は「彼もNBA選手でやってきたから八村選手の気持ちも分かる。我々が言えないようなバランスで発言をしてくれて、彼の思いが伝わってきた」と感謝。一方で協会のトップとしての対応を、八村の発言から2週間が経過して行ったことについては「皆さんから『遅い』と言われることは十分分かっていた。本当にすみません。『JBAは何をしているんだ』という批判は、私も甘んじて受けます」と謝罪した。
声明の発出や対応にあたっては「何を話すべきか」と迷ったという。「これは不祥事なのかと言われれば違う。コンプライアンス違反でもない。その時にJBAの会長としてどういう立場で何を言うのかは、私自身も珍しく悩みました。八村選手が発言をすることは、彼の権利でもある」。その上でこの日は約20分にわたって報道陣に対応した。最後には「批判は甘んじて受けます。私自身も組織として発言する重さを十分理解した中で声明を出して、今日は皆さんの前で発言させていただいた」と語った。