ラグビー

金星要因は絆で結んだ「ジャパンのスクラム」今泉清

<ラグビーワールドカップ(W杯):日本19-12アイルランド>◇1次リーグA組◇28日◇静岡・エコパスタジアム

スクラムを組む日本の第1列、右からプロップ稲垣、フッカー堀江、プロップ具(撮影・大野祥一)
スクラムを組む日本の第1列、右からプロップ稲垣、フッカー堀江、プロップ具(撮影・大野祥一)

スクラムの勝利が、歴史的勝利の要因だった。最初こそ劣勢だったが、その後に修正。互角以上に組み、相手の武器を消した。スクラムでの奮闘が日本チームを勢いづけた。逆に、生命線を断たれたアイルランドは本来の形を見失った。

選手たちの採点も高くせざるをえない。特に、ジョセフHCとスクラム担当の長谷川慎コーチには「10点満点」をつけたい。FW陣は長谷川コーチを信じて低くあたる「ジャパンのスクラム」を組み、コーチも選手たちを信じた。HCらスタッフと選手との信頼関係が最高の結果を生んだ。

スクラムを組む両チームの選手たち(撮影・狩俣裕三)
スクラムを組む両チームの選手たち(撮影・狩俣裕三)

「ONE TEAM」は大切だが、重要なのは「ONE HEART」になれるかどうか。心を1つに、思いを1つにする。HC、スタッフも含めチームが1つの心で戦うからこそ、観客も感動する。スタンドを揺らす「ジャパンコール」は日本の大きな力。相手は嫌だったに違いない。

過去W杯優勝のないアイルランドだが、世界2位と現時点でトップに位置する強国。サッカーでいえば、ブラジルやドイツではないけれど、オランダにW杯で勝ったようなもの。この熱を今後の試合、さらに将来のラグビー界につなげていかなければいけない。(元日本代表)

今泉清氏のアイルランド戦日本代表採点
今泉清氏のアイルランド戦日本代表採点

◆今泉清(いまいずみ・きよし)1967年(昭42)9月13日、大分市生まれ。6歳で競技を始め、大分舞鶴高ではフランカー、早大でBKに転向した。華麗なステップと正確なプレースキックで、大学選手権2回、日本選手権1回優勝。ニュージーランド留学後、サントリー入り。01年の引退後は指導者や解説者など幅広く活躍している。日本代表キャップ8。

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