ラグビー

4トライ目7~8割は田中絶妙パスで決まり/今泉清

<ラグビーワールドカップ(W杯):日本38-19サモア>◇1次リーグA組◇5日◇愛知・豊田スタジアム

日本対サモア 後半、ラストプレーでSH田中史朗からパスを受け左サイドにトライを決めるWTB松島幸太朗(撮影・清水貴仁)
日本対サモア 後半、ラストプレーでSH田中史朗からパスを受け左サイドにトライを決めるWTB松島幸太朗(撮影・清水貴仁)

ラグビー日本代表がサモアを下し、1次リーグ3連勝を飾り、8強進出へ前進した。

   ◇   ◇   ◇

4つ目のトライを決めた松島は素晴らしかったが、その前の田中のパスがよかった。相手ボールを奪っての連続攻撃。ラックから出たボールを、ダイレクトで通した。背後から斜めに走る松島に対し、絶妙なタイミング。トップスピードだったトライゲッターは、そのままインゴールに飛び込めばよかった。タイミングと場所と、少しでもずれたらトライはなかった。絶妙のパスを通した田中の判断と技術。7、8割は田中のトライと言ってもいい。

田中が入ってから、日本の攻撃はリズムに乗った。相手のプレッシャーを受けながらもテンポを崩さずにボールを散らした。終了間際で攻撃のテンポを上げられたからこそ、4トライ目が生まれたのだ。日本にとって、田中のような選手がいるのは貴重。今後の試合でも、流れを変える重要な役割を担うのは間違いない。(元日本代表)

今泉清氏のサモア戦出場日本代表選手採点
今泉清氏のサモア戦出場日本代表選手採点

◆今泉清(いまいずみ・きよし)1967年(昭42)9月13日、大分市生まれ。6歳で競技を始め、大分舞鶴高ではフランカー、早大でBKに転向した。華麗なステップと正確なプレースキックで、大学選手権2回、日本選手権1回優勝。ニュージーランド留学後、サントリー入り。01年の引退後は指導者や解説者など幅広く活躍している。日本代表キャップ8。

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