<卓球男子 森薗政崇(明大=21歳)>

 最近、卓球男子がメディアに露出するようになって、ものすごくありがたく感じています。今までは女子は注目されてきましたけど男子へのスポットライトが当たることは少なく感じていました。

 僕も大学でクラスの友達に「昨日、水谷さんがテレビに出ていたよ」って声をかけてもらえるようになりました。今までになかったことです。そうやって、どんどん卓球に興味を持つ人が増えてくれて、どんどん期待してくれるようになれば、いいですよね。プレッシャーには感じませんし、期待していただけるんですから、全然構わないです。応援してもらえるって、いうことですから。

 リオ五輪は日本からテレビで見ながら応援していましたけど、悔しさが大きかったです。水谷さんは僕にとってプライベートでも仲良くしているので身近な人ですが、あの大舞台で人生でのベストプレーをしてしまうんですから…、僕にできるのかなと感じました。技術も、メンタルでも差を感じたのが率直なところです。

 大学を卒業したら卓球に打ち込める環境に身を置いて、しっかり準備して東京五輪の代表になるよう練習を積んでいこうと考えています。今はブンデスリーグに出場しているので、東京とドイツを往復する毎日です。移動して試合して、また日本に帰ってきます。確かにきついです。でも、そういう中で力をつけていくと感じています。ドイツでは自炊です。料理は得意になりました。チャーハンだって、天津飯だって、何でも作ります。

 今は下の世代が成長して、焦っていたこともありました。でも、倉嶋監督に「今、自分にできることをやっていこう」と言われて、気が楽になりました。競争は激しいですが、今やるべきことに集中して、しっかり前に進んで行きたいと思います。


(2017年1月11日東京本社版掲載)

【注】年齢、記録などは本紙掲載時。