19年ラグビーW杯組織委員会と東京2020組織委員会は、17年4月に協定を結び、連携の方策をこれまでも模索してきました。W杯会場の日産スタジアム、味の素スタジアム、札幌ドームは五輪でも使用され、ボランティアの面でも、我々が募集した1万人の方には、その経験を生かして東京五輪でも中核として活躍してほしいと考えています。五輪では日本がメダルを狙う男女の7人制ラグビーもあります。今後もさらに互いを盛り上げていけるよう、連携を強化していきたいと思っています。

ラグビーのW杯日本大会は、開幕(9月20日)まで1年を切り、これまでの「計画」から「実施」の段階に入りました。日本代表の活躍はもちろん期待していますが、組織委員会の最大の目標は、全48試合をいかに満員にし、素晴らしい大会にするかです。今回はアジア初開催のW杯。15年イングランド大会は数字の上で、レコードブレーキングな大会になりましたが、日本大会は、アジアの子どもたち、アジアのラグビー発展を意識した、地平線を広げるような、グラウンドブレーキングな大会にしたいと考えています。

2021年のワールドマスターズゲームも含め、日本では3年連続で国際的なスポーツイベントが続きます。15年のラグビーW杯イングランド大会を現地で観戦し、私の印象に残ったのは、国際的な華やかさです。日本のスポーツは、どちらかというと試合そのものを楽しむという考えですが、世界ではスポーツと経済活動がより密接に結びついています。

我々は国際統括団体のワールドラグビーと協力し、ホスピタリティー付きのチケットも販売しています。試合を「見る」だけでなく、そこで楽しむ仕組みをどう作っていくかも、大きな課題だと考えています。ラグビーW杯を成功させ、東京五輪にしっかりとバトンをつなげたいと思っています。

(217人目)