昨季までは千葉ジェッツで選手としてプレーして、今季からはフロントスタッフ、事業部長としてバスケットボールに携わっています。バスケ選手としてのキャリアもそこそこ長くやらせていただきましたし、スーパーリーグ、JBL、NBL、Bリーグと4つのリーグを経験しました。バスケ界の移り変わりを選手としての立場で見てきて、プロ化してBリーグがスタートした時(16年)に選手でいられたことは運が良かったと思っています。
バスケが今以上にもっと注目してもらうには、個人的にはやっぱり五輪に出場することがまず一番だと思っています。今の男子日本代表は、五輪へのチャンスも近いところにあると思います。私も日本代表としては世界選手権(現W杯)にも1度、06年に埼玉で開催された時に出場しましたが、当時はチームとして機能していないように思えました。あの頃はNBA選手がたくさん出場している大会に日本が出るのもなかなか考えられなかったです。
個々人が世界に出て行ってのチャレンジも結果が出始めています。渡辺雄太(24=NBA・グリズリーズ)や八村塁(21=米ゴンザガ大)ら、そういった選手たちが引っ張っていって、国内のレベルを上げていって欲しいですね。
五輪に出ることも大きなチャンスではありますが、そこがゴールではなくて、見てもらうこと自体が結果以上に大事なところです。たとえ負けても可能性のある負け方に持って行かないといけないし、チームとして戦えること、どれだけチームジャパンとして見せられるか、代表には良いプレーを期待したいですね。
今はバスケを支える立場になりました。選手としても、Bリーグが始まった頃あたりから、バスケから一番遠いところにいる人にどうやったら会場に来てもらえるかを考えてきましたし、昨季終盤はチームのサポートの役割だったので、俯瞰(ふかん)的に見るようにしました。選手としてでは見えない、バスケにどういう魅力があるのか、バスケの楽しみ方を理解したいと思う気持ちが強いですね。自分の立場としては、100年後にジェッツがここにあってよかったねと思ってもらえるように支えていこうと思います。
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