女子準々決勝で日本は５連覇中の米国に６４－１１０で敗れ、４強入りはならなかった。点差だけ見れば大敗だが、第２クオーター終盤には４６－４８と詰め寄る場面もあった。３大会ぶりの出場だったが、１次リーグは３勝２敗と躍進。吉田亜沙美主将（２８）は「小さいチームでも世界と戦えることを証明できた。（２０年の）東京ではメダルという確信がある」と胸を張った。

　米国の平均身長１８８センチは、日本を１１センチも上回る。対抗するすべは走り続ける機動性と、シュートの正確性。好調の栗原の３点シュートが立て続けに決まり、外を警戒した相手に効率よくインサイドを攻めた。「女子版ドリームチーム」に、内海監督は「点を取られるのはしょうがない」と覚悟。前半は食らいつけた。

　吉田が「相手を本気にさせてしまった」という後半は、シュート精度も欠き、大量リードを許した。ただ、前半の出来は全選手に自信を植え付けた。米国のＷＮＢＡでプレーする渡嘉敷来夢は、同僚と対戦した試合を「バスケ人生の中で一番大きい。（吉田との）２人は世界に通用すると思った」とコンビに確信も得た。敗戦に希望を見いだし、吉田と呼応するように「２０年はメダルを狙える」とはつらつと口にした。【阿部健吾】