リオデジャネイロ五輪日本代表選手団の解団式が25日、東京都内のホテルで行われ、112年ぶり(女子は116年ぶり)に復活したゴルフの日本代表として出場した大山志保(39=大和ハウス工業)も出席した。
グリーン上で苦しみ、42位という結果については「すごく残念。楽しいだけじゃいけないと思うし、結果も残さなければいけなかった」と表情を曇らせたが、長年夢見てきた舞台に立つことができた達成感もある。「今は最高だったなという思いです。どの瞬間も最高の瞬間で、私にとっては永遠に忘れることのできない1週間になりました」。
選手村では金メダルをかけて踊るウサイン・ボルト(ジャマイカ)を目撃し、競技終了翌日に観戦した男子マラソンではカンボジア代表として出場した猫ひろしのひた向きな走りに感動。「先頭集団がすごく速くて、日本人選手がどこにいるかも分からなかったけど、最後、猫さんだけは分かりました。先頭集団からちょっと離れていたんですけど、すっごく一生懸命走っている姿に心打たれました」と振り返る。
五輪はリオがラストチャンスと考えていたが、閉会式で心を揺さぶられた。「初めて鳥肌が立ちました。歓声が心臓の奥まで届きました。(競技が)終わった瞬間は全く東京(五輪)は考えられなかったんですけど、閉会式に出てから、もう1度オリンピック選手として東京の舞台に立ちたいなという思いも芽生えてきました。ゆっくり考えたいと思います」。現地で観戦した父晃さんは“その気”だという。「父はもう東京を見てるんです(笑い)。『まだ(挑戦するかも)決めてないよ』と言っても『東京で頑張ればいい』と」。
1度地元の宮崎へ戻り、次週ゴルフ5レディース(9月2日開幕、北海道・ゴルフ5C美唄C)から国内ツアーへ復帰する。「まずは早く今季2勝目を挙げること。オリンピアンとなった以上、ゴルフを通して人間力を高めることも常に頭に置いて行動していきたい。今回の経験を次の世代にも伝えていきたい」と誓った。