リオデジャネイロ五輪競泳男子の米国金メダルチームの選手4人が強盗に襲われたとされる事件で、英紙デーリー・メール(電子版)は17日までに、事件直後の4人が悪ふざけする様子が映った防犯ビデオ映像を入手、被害申告に疑問を呈する記事を掲載した。

 ブラジルメディアによると、地元裁判所は17日、虚偽申告の可能性もあるとして2人の出国を禁じたが、このうちライアン・ロクテは既に帰国した。

 リオデジャネイロの劣悪な治安を象徴する事件として注目を集めただけに、強盗被害が虚偽であれば選手側のモラルが問われることになりそうだ。

 4人は14日早朝、リオ南部で前夜からのパーティーに参加した後、タクシーで選手村に戻る途中で銃を持った警官を名乗る一団に襲われたと主張。車から降ろされて現金700レアル(約2万2000円)を奪われたが、携帯電話は取られなかったと話している。

 14日午前7時前の選手村入り口の防犯ビデオ映像には、4人が悪ふざけをしてご機嫌な様子が映っている。警察の捜査でも4人を乗せたとされるタクシー運転手が見つかっておらず、事件後にどうやって選手村に戻ったかなど不明な点が多い。