女子個人種目では五輪史上初の4連覇を達成した、リオ五輪レスリング女子58キロ級の伊調馨(32)と、男子グレコローマン59キロ級銀メダリストの太田忍(22)が25日、所属する東京・港区のALSOK本社に凱旋(がいせん)した。

 従業員約300人が50メートルの花道で出迎え、伊調は「やっぱり日本は良いなと思いますし、空港でもたくさんの人に出迎えてもらって、本社でも温かく迎えてくれて、本当に金メダルを取って報告できることをうれしく思います」。やりたいことを聞かれると「ブラジルはお肉だったので、魚が食べたい」「疲れるほど遊びたい。日本中の遊園地巡りとか、遊んで『疲れた』って言いたい」と笑わせた。

 今後については未定ながら、08年北京五輪後にカナダ留学したことなどに触れ「しっかり英語を覚えたいというのもあるし、そういった形で世界と交流できると、日本のレスリングも発展していくと思う」と、語学留学なども含めて検討していくことを明かした。

 一方の太田は「早くスパーリングがしたくてウズウズしている。来年の世界選手権でリベンジして、金メダルを取る。それが一番近い目標」と、銀メダルの悔しさから早くも4年後を見据えて意気込んだ。ところが、毎年所属アスリートが総出演するCMの話になると「(立ち位置は)隅のほうで、ちょこっとでいい。金メダルを取っても、偉大な先輩がいるので…」。柔道女子70キロ級では田知本遥(26)が金メダルを獲得するなど、社内は猛者ぞろい。“夢のセンター”を目指して、忍者レスラーの精進は続く。