【阪神近本光司】「外に出たらボール」本人が明かす独特な選球眼の秘密/連載111

阪神近本光司外野手(29)の「選球眼」に迫ります。7月に一時は打率2割4分台まで低迷も、V字回復でリーグ最多安打でトップを争っています。長嶋茂雄(巨人)が持つ入団6年目以内の通算安打記録「926」を超えたヒットマンの打撃を支える「選球眼」の秘密とは?

プロ野球

◆近本光司(ちかもと・こうじ)1994年(平6)11月9日生まれ、兵庫・淡路市出身。社―関学大―大阪ガスを経て18年ドラフト1位で阪神入団。プロ1年目にセ・リーグ新人最多記録の159安打。盗塁王4度、最多安打1度、ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞3度。21年から3年間選手会長を務める。23年の日本シリーズではMVP。171センチ、71キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸3億2000万円。

立体の空間をつくる

広島戦の5回裏阪神2死満塁、近本光司は押し出し四球を選ぶ=2024年9月13日

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ストライクを打ち、ボール球を見逃す。

打者にとっての鉄則だ。

言葉にするのは簡単でも、投手の「生きた球」で実践するのは簡単ではない。

近本はそれをハイレベルにこなす。

リーグ最多安打争いのトップを走ると同時に四球も選べる。

好球必打の裏には独特なストライク、ボールの判断基準がある。

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