【虎番秘話】原口文仁の唐突な一言「良かったなあ」岡田阪神最後の練習日/連載〈5〉

阪神担当記者がシーズン中に書き切れなかった話題をつづる「猛虎リポート特別版」。第5回は柏原誠記者が取材した「集大成」のシートノックです。岡田阪神最後の練習日に、ナインが何を感じたのか。25年シーズンに受け継がれる「レガシー」にクローズアップしました。

プロ野球

◆原口文仁(はらぐち・ふみひと)1992年(平4)3月3日生まれ、埼玉県出身。帝京から09年ドラフト6位で阪神入り。13年に育成契約となり、16年4月に支配下復帰。同年はオールスターにも選ばれ、107試合に出場し11本塁打という活躍を見せた。19年には2度目の球宴出場。18年の代打での23安打は、08年桧山と並び球団最多。182センチ、95キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は3100万円。

ハッとさせられた言葉

シートノックを受ける阪神原口文仁(右)と大山悠輔(左)。右後方は藤本敦士コーチ=2024年10月11日

シートノックを受ける阪神原口文仁(右)と大山悠輔(左)。右後方は藤本敦士コーチ=2024年10月11日

10月11日、正午過ぎ。

爽やかな秋晴れの下、甲子園のグラウンドで阪神がシートノックを行っていた。

翌日にCSファーストステージの開幕を控えていた。

取材の都合上、ノックの一部始終を見られなかったのが今となっては心残り。

遠目ではあったが、選手の動きは重くなく、軽さもなく、スピーディーで、エネルギーに満ちているような雰囲気を感じた。

練習を終えて

引き揚げてきた原口文仁が、唐突に口を開いた。

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