桂文枝78歳 やすきよ、仁鶴との切磋琢磨から半世紀「今でも一番笑いを取りたい」
総勢6000人にも及ぶ所属タレント、芸人を抱える吉本興業。日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週木曜日を「吉本の日」とし、企画インタビューを掲載。
今回登場するのは桂文枝。駆け出し時代から「新婚さんいらっしゃい!」を卒業した現在の思いまで、デビュー55年の日々をたっぷり語ります。
お笑い
ギネス世界記録(同一司会者による最長トーク番組)ともなったテレビ朝日系「新婚さんいらっしゃい!」を今春、卒業した桂文枝(78)。一段落してのんびりムードかと思えば、さにあらず。ますますエネルギッシュに仕事に取り組む。桂三枝から師匠の名跡を継ぎ、6代桂文枝を名乗って10年。デビューから55年の道のり、後進の若手落語家への思いは-。
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落語家55周年記念独演会「笑って元気に! いらっしゃーい! ツアー」。自身79回目の誕生日になる7月16日、本拠地の大阪・なんばグランド花月(NGK)で行う。ゲストは林家木久扇、ジャルジャル(後藤淳平、福徳秀介)と、盟友の西川きよし(75)。創業110周年を迎えた吉本興業にあって、きよしと文枝は、その歴史の半分を支えてきたトップランナー。文枝は今独演会で創作落語はもちろん、きよしとの漫才にも臨む。
文枝 「やすし・きよし」の一番、輝いていた時期を間近で見ていましたからねえ。4月の沖縄国際映画祭で、偶然きよしさんと即興漫才をすることになりまして。我々のトークで皆さんも喜んでくださったし、こちらも楽しかった。さすがに、やすしさんのようにはできませんが、しっかり稽古していいものを舞台でお見せしたいですね。きよしさんと組んでいた「パンチDEデート」みたいに。
文枝に加え、横山やすしさん(96年死去)と西川きよしの名コンビ「やすし・きよし」、そして笑福亭仁鶴(21年死去)。この4人こそが昭和40年代のお笑いブーム、吉本旋風の立役者だった。ホームグラウンドの花月劇場(なんば・梅田・京都)には連日ファンが押し寄せ、テレビやラジオでも大活躍した。