菅田将暉 結婚、月9、大河「1回休養しよう」/ロングインタビュー

芸能人や著名人が、生きざまや本音をじっくりと語るロングインタビュー。トップスターや時の人の言葉には、人の心を揺さぶる力があります。(2022年1月16日掲載。所属、年齢など当時)

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映画やドラマに引っ張りだこの菅田将暉(29)が今、意外にも「区切り」の時期を迎えているという。フジテレビ系連続ドラマ「ミステリと言う勿れ(なかれ)」で初の“月9”主演を飾り、放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出演。歌手としてもドラマ主題歌を担当するなど、超多忙に見える今、このタイミングで一度足を止め、考える時間を作っている。

半年ぶり理髪

「半年ぶりに美容室に行って髪を切ったんです。スッキリしました。ずっと大河ドラマ用に伸ばしていたので、つき物が落ちたかのようにスッキリしました」

「ミステリ-」で演じた主人公・久能整のトレードマーク、爆発した天然パーマからは懸け離れた、ストレートのミディアムヘアで菅田は姿を現した。スッキリした身だしなみで椅子に腰掛け、11年放送「大切なことはすべて君が教えてくれた」で初めて“月9”に出演した時を回想した。

「オーディションだったので受かった時はうれしかったですし、オーディションをした部屋で、今回監督とかと打ち合わせをしたので『あ、そうだよな、ここだよな』みたいな感じとか、感慨深かったです」

伊藤沙莉(27)とは11年の月9以来、11年ぶりの“月9”共演だった。

「当時も月9でしたから。月9以来、同じ作品での絡みがなかったので、すごい感慨深いですし、うれしかったです」

遠藤憲一(60)とは、15年放送のNHKドラマ「ちゃんぽん食べたか」や同年放送のダブル主演したテレビ朝日系ドラマ「民王」に続き3度目の共演。約7年ぶりの共演を「楽しかったです」と振り返る。

「遠藤さんってなんかほんとに癒やされるんです。うそがなくて、真っすぐで、なんでか、いつも楽しそうで。遠藤さんがいると、現場は明るくなるし、ちゃんと締まるんですよね」

現場での遠藤の存在はかなり大きかったようだ。

「ドラマにおける『1話』ってやっぱりみんな手探り。ここから12話、『どうしていこうか』っていう中で、遠藤さんが笑顔で真面目にやりながらも、監督、俺ら含めてビシッと怒ってくれたというか、締めてくれたんです。やっぱエンケンさんみたいな人がいると、僕らは締まるな、と思いましたね」

「ミステリ-」では、淡々と見解を述べ、難事件を解決していく主人公を演じた。「全部はいまだにつかめていないんですよ」と話す。

「整君って物事への興味の持ち方がすごい。それに追随するうんちくだったり、いろんなことを知っていて、しゃべるじゃないですか。それをしゃべるためには自分がまずモノにしなきゃしゃべれないので、そこが大変でした」

会話劇でセリフ量は膨大。一定のトーンで話しつつ、説得力を生み出さなければならない。

「ただの説明セリフになっては駄目。でも感情を使いすぎても駄目。バランスが難しかったですね」

天然パーマは全て地毛で作り出した。セットや維持が大変だったという。

「ぐるぐると、とにかく巻いてもらいました。根元が伸びてくると、そのままへたってくる。2週間後のブロッコリーみたいになってくるので(笑い)。それを新鮮にするために1、2週間に1回ぐらいは美容室で根元を立たせてもらっていました。アフロとも違う。あの“くせ毛感”みたいなのが難しかったです」

量も質も超越

15年にテレビ朝日系「民王」で遠藤とダブル主演を務めた22歳のころは、俳優業について「今はとにかく量です」と話していた。今は-。

「“とにかく量”っていう時期は過ぎて、“質を”っていう時期ももう1回過ぎて、今は何にも考えてない時期ですね」

昨年は主演映画「花束みたいな恋をした」「キャラクター」「キネマの神様」「CUBE 一度入ったら、最後」4作が公開されるなど、超多忙の中を走り抜けた。今は「ミステリ-」収録も終え、大河以外は落ち着いた状況だ。

「年末まで怒濤(どとう)に続けてきたので、そこから今1回、フラットにしようっていう。デビューしてから初めてなのかな。次の台本を読んでいないっていう状態がほんと久々なんです。1回、その状態を作るっていうのが今の段階ですね」