美川憲一は生まれる前から逆境 薬物事件という過去の傷にあえて触れる理由とは
音楽
オネエキャラと「おだまりっ」の決めぜりふといえば美川憲一(76)だ。歌手としてもNHK紅白歌合戦に26回出場の実績を持ち、芸能界で抜群の存在感を放っている。だが、過去には大麻取締法違反容疑で2度逮捕された暗い過去を持つ。栄光と挫折を味わい、世間の毀誉褒貶(きよほうへん)を一身に集めた末にたどり着いた人生訓がこれだ。「しぶとく生きるのよ~」。
◆美川憲一 本名百瀬由一。1946年(昭21)5月15日生まれ。長野県諏訪市出身。64年に「大映ニューフェイス」に合格。65年に「だけどだけどだけど」で歌手デビュー。66年に「柳ケ瀬ブルース」が120万枚の大ヒット。ほかに「釧路の夜」「さそり座の女」「生きる」などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には26回出場。19年にインスタグラム、20年にYouTubeを始めた。血液型A。
美川の人生は生まれる前から逆境だった。
父には他に家庭があり、そのことを知らずに母は身ごもった。「生んで欲しくなかった父は、おろす薬を母に渡したのよ。でも飲まなかった。そうしたら父は逃げちゃったの。私は生まれた時から波瀾(はらん)万丈なのよ」。