成人向け雑誌編集部でAV撮影はマジ!?/ 「グッドバイ、バッドマガジンズ」対談2
映画「グッドバイ、バッドマガジンズ」(横山翔一監督)は、成人男性向け雑誌の編集部を描いたこと、その物語が実話に基づいていることが話題を呼び、22年10月に東京・テアトル新宿で行われた1週間限定上映を経て、全国に拡大上映された。
物語は原作のないオリジナルで、脚本は成人男性向け雑誌の編集部で実際に働いた経験を持つ宮嶋信光プロデューサー(39)と、映像制作会社で働いていた横山翔一監督(35)が、自身や周囲の実話をベースに、脚本の山本健介氏と3人で約30人の業界関係者を取材して作り上げた。宮嶋プロデューサーと横山監督が対談し“禁断トーク”を展開。第2回は、劇中でも描かれた、成人男性向け雑誌の編集部で、編集部員も出演者としてアダルトビデオの撮影を行った実態を直撃した。
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◆宮嶋信光(みやじま・のぶみつ) 1983年(昭58)4月15日、山形県生まれ。日本映画学校映像科(現・日本映画大学)中退。レンタルビデオショップで働きながら自主映画、自治体の広報ビデオなどを制作。08年に出版社に入社し、男性向け成人雑誌の付録DVDの動画撮影・編集に携る。15年に退社し、ビデオ映画メーカーに入社し、ポスター、パッケージのビジュアルデザインを担当。20年に退社し、プロデューサーとして「グッドバイ、バッドマガジンズ」に参加。
◆横山翔一(よこやま・しょういち) 1987年(昭62)10月22日、東京都生まれ。早大第一文学部演劇映像専修卒業後、東京芸大大学院映像研究科メディア映像専攻に進む。中退後の12年に映像会社に映像制作会社に入社も、14年に退社し映画美学校フィクションコースに入学。17年に、同校のスカラシップを受けて、製作した「はめられて Road to Love」が17年に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で北海道知事賞を受賞。18年には、大蔵映画が主催した、18年の第1回新人監督発掘プロジェクトで長編劇映画企画が最優秀賞をを獲得し、同企画を監督した映画「新橋探偵物語」が全国で公開。フリーの映像ディレクターとして、コマーシャル、映画、ミュージックビデオなどの企画・演出に携わり、17年の日清「チキンラーメン」のCM「レッツしろたま!」篇や、18年のソフトバンクのCM「サンキューパスチャレンジ」も監督。
▼「グッドバイ、バッドマガジンズ」対談・前編▼
映画で描いたシーン
宮嶋プロデューサーは、7年ほど前まで成人男性向け雑誌の編集部に在籍した。その中で、付録のDVDに落とし込んだアダルトビデオの映像の、モザイク処理をし損ねた“事件”を起こし、出版社をクビになった。その経緯は「グッドバイ、バッドマガジンズ」の劇中でも、クビになった話をのぞいた形で描いている。
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