「最も成功した子役」安達祐実が語る壁、結婚、出産、再婚そして老い/インタビュー
40代に突入し、女優としていよいよ円熟味を増してきた安達祐実(41)。子役時代からドラマ、映画を主戦場にしてきた彼女が、このほど「綿子はもつれる」(17日から、東京芸術劇場)で10年ぶりの主演舞台に立つ。あえて避けてきた舞台への回帰。そこには、結婚、出産、再婚のライフステージを経験してたどり着いた境地があるという。
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◆安達祐実(あだち・ゆみ)
1981年(昭56)9月14日、東京都生まれ。2歳で育児雑誌でモデルデビュー。91年ハウス食品「カリー工房」の“具が大きい”CMで一躍人気者に。93年、映画「REX 恐竜物語」に主演。94年、主演ドラマ「家なき子」(日本テレビ)が最高視聴率37・2%を記録し、「同情するならカネをくれ」のせりふが流行語大賞に。1女1男の母でもある。
醍醐味
長いキャリアのほとんどを映像作品で築いてきた。舞台という「ひりつくような空間」を楽しめるようになったのは、ここ数年のことという。
10代のころは「オズの魔法使い」「レ・ミゼラブル」などの大作にも出演したが、「なかなかなじめなかった」と話す。「映像から行った人間としては、リアルを追求する映像作品と、お客さまに見せる型がある舞台の表現方法が逆すぎて、うまく整理することができなかった。舞台に向いていないと思っちゃって」。
転機となったのは4年前。今回で3回目のタッグとなる「劇団た組」加藤拓也氏(29)との出会いだった。「私も結婚、出産、再婚といろいろなライフステージを経験し、30代後半でやっと自分の力で歩いている気がしてきた時期でした。俳優として、やっぱりライブ空間に立つことは必要なんじゃないかと思い始めた時に、演劇界で評判をとどろかせまくっている加藤さんからお話をいただいて、運命かなと思って」。翌20年「誰にも知られず死ぬ朝」に出演した。
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