TDL40年、開業から携わった北村博さん「本当に楽しかった」65歳迎え最後の舞浜の空
日本初のテーマパーク、東京ディズニーランド(TDL、千葉・浦安市)が今年4月15日でちょうど開業40年を迎えた。準備期間を含め40年以上も勤務した北村博さん(65)は、ディズニーの顔ともいえるミッキーマウスのアトラクション担当からスタート。最後は報道関係者に最新のニュースを伝えるベテラン広報部員として現場に立ち続けた。そんな北村さんは5月31日、長年親しんだ舞浜を後にする。
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開業日は雨だった
まゆ毛をちょっとだけ動かして、北村さんがどんよりした空を見つめた。取材日は5月23日、気温30度を超える夏日もある中、この日は冷たい雨が降り注いだ。
「いや~、なんか雨なんですね。40年前、開業日の4月15日は雨でした。今年の開業日も雨だったですね。気にはしていません。気持ちのいい青空の舞浜の空もありましたから」。
北村さんはぼそりとつぶやいて傘を広げた。開業前年の1982年(昭57)9月に入社した。大卒後、1年半勤務していた自動車販売会社でとっていた新聞を開いたとき、募集広告に引き付けられた。TDLを運営するオリエンタルランドのキャスト(働くスタッフ)募集だった。
「千葉の海の埋め立て工事をやってるなー、とは感じていた。ミッキーマウスも存在は知っていたけど詳しい知識はゼロ。ただ、何か楽しそう、と漠然とした直感はあった」。
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