光石研「恥ずかしいの極み」90歳父と共演経て夢見るはおじいちゃん役/インタビュー

俳優として数々の映像作品を彩ってきた光石研(61)が、45年のキャリアの中で最も「ボーダーレスな役」を演じている。12年ぶりとなる単独主演映画「逃げきれた夢」(二ノ宮隆太郎監督)が、9日公開する。生まれ故郷の北九州市でロケを行い、実父と共演するなど自身にとって印象深い作品になった。若手時代の苦労を振り返り、熟年俳優としての夢も語った。

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◆光石研(みついし・けん) 1961年(昭36)9月26日、福岡県生まれ。78年、高校在学中に映画「博多っ子純情」のオーディションに合格し、主演に抜てきされる。数多くの映像作品に出演し、映画は11年「あぜ道のダンディ」に主演。16年「お盆の弟」で第37回ヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞。19年テレビ東京系「デザイナー渋井直人の休日」でドラマ初主演。出演映画「波紋」が公開中。173センチ、血液型A。

ボーダーレス

光石を尊敬してやまない二ノ宮監督が、光石を主演にストーリーを構想し、光石の故郷で撮影した。北九州市・黒崎でのロケは、気恥ずかしさでいっぱいだったという。

「まさしく生まれ育った町で、子供の頃から18歳まで住んでました。撮影中に友達が家族で見に来て、手を振ったりとか。『いいから行け!』ってやってました(笑い)」

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