デスボイスとクリーンボイス 4人組ガールズバンド「花冷え。」8月から欧米ツアー
4人組ガールズロックバンド、花冷え。が、26日にアルバム「来世は偉人!」を発表し、ソニー・ミュージックレーベルズからメジャーデビューする。ヘビーメタルなどの流れをくむラウドロックバンドだ。ボーカル・ユキナの強烈なデスボイス(がなり声)と、リーダー・マツリのクリーンボイスで聴かせる。SNSを通じ海外でも注目されており、8月4日から約2カ月間、欧州ツアー、米国ツアーを敢行する。結成8年を迎えたバンドについて、ユキナとマツリに聞いた。
音楽
◆花冷え。 アルファベット表記はHANABIE.。15年5月結成。16年10月に初のオリジナル曲「CRASH OVER」などを制作。17年8月に高校生バンド甲子園「スクールズアウト2017」で準優勝。18年4月に「Japan Expo Rocks 2018」コンテストで、唯一の10代バンドとして決勝大会進出。18年に初のミニアルバム「開花宣言」をインディーズでリリース。19年11月にデジタルシングル「L.C.G」を、21年にフルアルバム「乙女革命」をリリース。以後、次々とデジタルシングルを発表。今年7月に東名阪でキャリア初のワンマンツアー。東京は28日に渋谷WWWで開催。
少しアングラ
ロックにはヘビメタ、パンクなど、多くのジャンルがある。和製英語のラウドロックもその一種。ラウド(Loud)とは「大声、騒々しい」などの意味。ラップやシャウトなどさまざまなボーカルテクニックを組み込み、盛り上がる楽曲が多い。サビがメロディアスなのも特徴だ。
花冷え。は、そうしたジャンルのガールズバンド。特筆すべきは、ボーカル・ユキナのデスボイスだ。“死の声”ではない。distortion(音のひずみ)が語源の1つといわれ、強烈なだみ声やがなり声の歌唱法だ。かわいらしい声でも歌うだけに、「どうしてこんな声が出せるの!」と驚く。
一方で、リーダーでギターのマツリが、美しいクリーンボイスでサビを歌う。この好対照が、花冷え。の聴かせどころだ。
マツリ みんなが日常的に聴いているジャンルではなく、ちょっとアンダーグラウンドなので、キャッチーさや聴きやすさを最大限にして、このジャンルをやるのが私たちの強みです。
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札幌市生まれ。早大第1文学部心理学科卒。1983年入社。
同年秋に東北6県を管轄する東北支社に配属され、仙台市に赴任。22年夏に高校野球で初の大旗の白河越えを果たした仙台育英(宮城)や金足農(秋田)、元マリナーズの佐々木主浩氏がいた東北福祉大などアマチュアスポーツを中心に取材。
87年から文化社会部で主に音楽担当。演歌・歌謡曲やアイドルだけでなく、井上陽水、矢沢永吉、松山千春、長渕剛、アリス、玉置浩二、稲垣潤一、中島みゆき、松任谷由実、高橋真梨子ら数多くのミュージシャンをインタビュー。90年のザ・ローリング・ストーンズ初来日公演を始め、ポール・マッカートニー、マイケル・ジャクソン、マドンナ、エリック・クラプトンら数々の日本公演を取材。初代ジャニーズ担当記者でもある。
93年から日本レコード大賞審査委員を務め、16年は審査委員長。テレビ朝日系「ワイド!スクランブル」「スーパーモーニング」、テレビ朝日系東北6県番組「るくなす」、福岡放送「めんたいワイド」などにコメンテーターとして出演。座右の銘は「鶏口牛後」。血液型A。