「売れたい」けど「卒業怖い」アーネスト「浮いたことはない」けど全力漫才 動画付き

若手漫才でありながら、キャリアはベテラン並み。アーネストは不思議な魅力を放つコンビだ。門野(43)は、第1回のM-1グランプリ(01年開催)にエントリーした経歴を持ちながら、現在の相方わだたかし(37)とコンビを組んだのは10年前のため、今なおM-1参加資格(15年以内)を持つ。若手芸人の夢を追い求め、「売れたい!」ともがくおじさんコンビは全力で漫才に取り組む。

お笑い

<吉本芸人インタビュー>

◆アーネスト 門野(=写真左)、わだたかし(=同右)によって2013年3月、コンビ結成。「パーフェクト・ダブル・シュレッダー」から22年3月、現在のアーネストに改名する。

◆門野(かどの) 80年8月5日、大阪府生まれ。NSC(吉本総合芸能学院)22期。六面立体パズル(ルービックキューブ)、クレーンゲームが得意。趣味のマラソンは自己ベスト3時間15分。円周率150ケタ暗唱。身長173㌢。

◆わだたかし 86年6月20日、兵庫県三田市生まれ。NSC28期。趣味は競馬、キックボクシング、特技は1秒謎かけ。身長170㌢。

ルービックキューブを手元に置き取材に答えるアーネストの門野(左)と、相方わだたかし(撮影・村上久美子)

ルービックキューブを手元に置き取材に答えるアーネストの門野(左)と、相方わだたかし(撮影・村上久美子)

マンゲキで最ベテラン

よしもと漫才劇場(マンゲキ=大阪市中央区)は、若手メンバーがしのぎを削り、次のスターの座を目指す場。年齢的には20代から30歳過ぎまでが大半を占めるが、43歳の門野は最年長。芸歴でもNSC(吉本総合芸能学院)22期と、いちばん古い。

同じ22期といえば、ダイアンやギャロップ林、スーパーマラドーナ、南海キャンディーズ山里、とろサーモン久保田ら、すでに人気者になっている芸人も多い。

門野 NSC時代、同期のダイアンを見て面白かったので、津田君に「面白いなあ。誰がネタを書いてるのん?」と軽い気持ちで尋ねたら「ああん?」とちょっとにらまれて、かなりビビりました。それがトラウマになって、同期でも優しそうな人としか話せなくなったんです。でも、そういうタイプの人って、徐々に芸人をあきらめて辞めていくんですね。

同期の中でも「エリートVS落ちこぼれ」に二分され、門野は当初からエリート組に大きな差をつけられていた。あれから20年余り、今は周囲の若手からおじさん扱いされ、年齢をいじられるのが定番で、それが笑いを誘ってもいる。

所属するマンゲキの組織改編が行われ、8月からより若いメンバーが加わった。最も若い風天ダストはNSC45期。門野より、23年も芸歴で下になる。

わだ 確かに初めて見る顔が増えました。皆、きちんとあいさつしてくれるから気持ちいいですね。どうせなら仲良くしたいので、僕らも若手とからむ機会を意識して作るようにしています。若手を招いてYouTube配信を行ったり、吉本のサッカー部やら部活動にも参加して、積極的に仲良くなろうとしているんです。

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