度胸身につけ自分で一から挑戦 入山杏奈、本場“ケセラセラ”精神でのびのびたくましく

「アイドル」の長い歴史の中で、特に2010年代からは、05年12月に誕生したAKB48を筆頭にさまざまなアイドルグループが誕生し、「アイドル戦国時代」といわれた。

光り輝くステージで、きらびやかな衣装をまとって歌い踊るだけでなく、SNSなどの興隆も相まって、グループのストーリー性、人間ドラマが、多くの人の心をとらえてきた。

一方で、数え切れないほどのアイドルが誕生したことで、近年は「セカンドキャリア」にも注目が集まっている。芸能界で夢を追い続ける者もいれば、新たな目標に向かって別の世界に進む者もいる。「人生いろいろ」。Next Stageに立つ、いまに迫っていく。(文中敬称略)

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<アイドルのセカンドキャリア~入山杏奈・後編~>

現在はメキシコを中心に活動するAKB48の10期生、入山杏奈(27)は本場の“ケセラセラ”精神で、のびのびと、たくましく日々を送っている。第5回の後編では、メキシコでの生活や現地に住んでこその感覚、今後について聞いた。

<前編はこちら>人に流されやすかった入山杏奈「居心地いい国」地球の裏側で異文化なじみ活動転機に

元AKB48でメキシコでも活動する入山杏奈

元AKB48でメキシコでも活動する入山杏奈

なんとかなってるんですよ

グループ在籍中の18年4月から、ドラマ「LIKE」に出演するために、撮影が行われるメキシコに留学することになった。

「現場はとにかく“緩い”です。決められたことを決められたようにやらないというか、できないというか、おそらく苦手なんですね。何が起こるか分からないので、事前準備はこちらもできないです(笑い)。でもその代わり、予期せぬことへの対応力はめちゃくちゃすごい。これは絶対終わらないだろうなというスケジュールでも、最後はちゃんと調子を合わせてできるみたいな感じがあるんです。本当に“なるようになるさ精神”で、なんとかなってるんですよね(笑い)」

“ケセラセラ”。スペイン語の「Que sera, sera」からくる「なるようになるさ」と日本語訳される言葉。同じ言葉でも、日本とメキシコでの感覚は、少し違うのかもしれない。

「例えば、日本では『なるようになるさ』と思っている人って、最終的なんとかならない人がきっと多いんです(苦笑い)。『みんなでなんとかしようぜ! おーっ!』ってなんとかする日本だと、そういう精神にイライラしてしまう傾向にあるのかな、と。メキシコは、否定的な人が少ないんです。今では渋谷とかを歩いていると、『なんでみんなこんな速く歩いてるんだろう』って、私が思うようになっちゃってます(笑い)」

メキシコ中心の生活も6年目を迎えている。普段はどんな生活を送っているのだろうか。

「最近は早起きしてたので、7時とかに起きてました。朝シャワー浴びて、朝ご飯食べて、お昼ご飯食べて…。最近はサルサを習っていたので、夜は午後7時から10時までサルサのクラスに行って、帰ってきて寝る…みたいな生活です。なんとなく日本のタイムスケジュールよりは、少し遅いかもしれないですね」

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エンタメ

大友陽平Youhei Ohtomo

Saitama

1983年5月、埼玉県生まれ。2007年に入社。広告部、メディア戦略本部(広告担当)をへて、13年11月から芸能記者(音楽担当)に。
AKB48グループやLDHなどを担当し、AKB48公式10年史「涙は句読点」、「LDH PERFECT NEWS」などの発行も担当。
22年12月から芸能デスク。元高校球児(捕手)で、現在もOBOGチームで活動し、19年の「マスターズ甲子園」で甲子園“初出場”。もっとも趣味は、サッカー観戦(浦和レッズ)。
X、インスタグラムともに「@nikkan_ohtomo」。血液型O。