もも「いとこい漫才」憧れ目標は無形文化財 東京芸人にリベンジし「大阪盛り上げる」

2年前のM-1グランプリで彗星(すいせい)のように現れ、決勝5位と健闘した漫才コンビ「もも」。リベンジを誓って挑んだ昨年は、まさかの3回戦敗退。準々決勝にも進めなかった。漫才に賭ける情熱はさらに強くなり、今年はM-1のエントリーナンバー「1」をゲットした。「漫才で大阪を盛り上げるんや!」を合言葉に、悲願の頂点を目指す。

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<吉本芸人動画付きインタビュー>

◆もも めがねをかけオタク顔の「せめる。」と金髪の「まもる。」によって2017年(平29)1月1日、コンビ結成。ともにNSC(吉本総合芸能学院)35期。M-1グランプリでは、18年から3年連続で準々決勝進出。21年には初めて決勝進出した(5位)。KBSラジオ「ももの桃源郷」に出演中。

せめる。(写真右) 1993年7月14日、松山市出身。趣味はマージャン、カードマジック。コンビ名に反して桃アレルギーを持つ。身長168センチ。

まもる。(同左) 1994年2月27日、京都市出身。高校時代はラグビー部。コンビ結成前、ピン芸人として「乱暴(ランボー)」を名乗っていた。趣味は飲酒、旅行、料理。身長173センチ。

2年前は6番で決勝へ

1番を取るには、まず1番から。もものせめる。(30)、まもる。(29)は本気でエントリーナンバー「1」を狙いに行った。昨年は全国から7261組が集まり、優勝を競った。ももが決勝で戦った2年前は6番。「M-1決勝で初のひとケタ番号」と話題になった。

せめる。 今年のエントリー受付は6月27日から。その日にエントリー用紙をダウンロードし、すぐさまポストに投函(とうかん)ました。おかげで1番になりました。

M-1の1回戦から決勝まで、勝ち進む限り、胸に「1」のワッペンをつける。

よしもと漫才劇場(マンゲキ)のメンバーでは、翠星チークダンスが2、隣人が4となった。

まもる。 2年前は6番で決勝まで闘いましたが、今度は1番。もう、行くしかないでしょ。

2年前の決勝。錦鯉が優勝を決めた後、審査員の松本人志が「3年後に優勝顔」と、ももを激励したのに対し「3年後でなく、来年優勝します」と答えた。その度胸は、漫才ファンの記憶に強く刻まれた。

だが、昨年はまさかの3回戦敗退。準々決勝にも進めなかった。大ショックを受けたかと思えば、意外なほどに冷静に現実を受け止めていた。

まもる。 やるべきことはやったうえでの結果。前年に決勝に出たことで、期待を集めていたかもしれませんが、かえって足かせが取れた思いです。

せめる。 その日から、次のM-1に向けてスタートを切りました。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。