きっかけはささいなことだったり…〝人生何が起こるか分からない〟を真矢ミキから学ぶ
人生何が起こるか分からない。きっかけは、ささいなことだったりする。1つの世界でトップに上り詰めた人ですら、そんなものだ。女優真矢ミキ(59)も、そのうちの1人だ。
先日、イメージキャラクターとしてCMに出演する、とある企業の記者会見に出席した。スラリとした体形に端正な顔立ち。ベージュのカジュアルスーツをビシッと着こなして登場した。宝塚歌劇団では95年に「エデンの東」で花組男役トップスター。誰もが知る宝塚スターの1人だ。
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入学までに引っ越し8回
求人広告を扱う企業なだけに、会見では真矢の巨大履歴書が登場した。いわゆる、学生時代などにアルバイトの面接を受ける時などに記入するシートの巨大版だ。名前、生年月日、誕生日、住所、出身地などが書かれ、下に学歴が記入してあった。
79年に宝塚音楽学校に入学、81年宝塚歌劇団入団は周知の事実だが、音楽学校入学は自身の希望ではなかったという。転勤族だった真矢家は、音楽学校入学までに8回も引っ越しをしたという。そして、入学前に住んだのが大阪・豊中市。最寄り駅の豊中駅にある阪急宝塚線の終点が宝塚駅だった。「母が神奈川の女学校を出ていたんですけど、当時はテレビが普及されていなかった時代だったので、生で舞台を見るのが主流だったんです」と舞台鑑賞が好きだった母に連れられて宝塚の舞台を観に行ったという。
「私は全然はまらなくて。2部になったら母に『隣の動物園に行きたい』って言って。そんな子どもでした。本当におてんばで芸術を観る頭はなく」と当時を振り返る。しかし、「母は娘が生まれたら宝塚に入れようという頭だったみたいで」と母の気持ちを知っていたが故に、宝塚音楽学校を受験したという。「記念受験と言ったら大変失礼なんですけど…」と当時はあまり、受かりたいという気持ちはなかったようだが「肩の力が入っていなかったのが(試験官から)可能性に見えて頂いたのかな」と、まさかの合格をつかんだ。
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