楽しくパズルに取り組み幼稚園で四則演算習得 驚くべき藤井聡太8冠の計算能力の高さ

天賦の才能と飽くなき「探究心」で全8冠制覇の歴史的快挙を成し遂げた藤井聡太8冠。少年時代は、どのような環境で育ち、どういった教育を受けてきたのか。幼少期の「育ち方」がベースとなり、いま将棋界のトップに上り詰めた。

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<幼少編3>

偉業達成から一夜明け、笑顔で「8」のポーズをとる藤井8冠(撮影・前田充)

偉業達成から一夜明け、笑顔で「8」のポーズをとる藤井8冠(撮影・前田充)

直感力、思考力、想像力

幼稚園時代に藤井少年が夢中になったのは「賢くなるパズル」(学研)だった。母裕子さんいわく「けっこう難しい」。この「賢くなる-」は「教えない教室」として知られる東京都中央区で宮本算数教室を主宰する宮本哲也先生が作った数字のパズルだ。教室のオリジナル教材から生まれ、海外でも人気だ。

足し算や割り算といった基本的な四則演算、マス目の空欄を埋め込む数字列パズルなどがあり、直感力や思考力、想像力などが求められる。

四則演算について裕子さんは「幼稚園のときにできていた」という。「かけ算は兄が九九を覚えるときに音楽をかけていた。一緒に歌を歌っていたのでかけ算は知っていた。割り算はその逆で、割り算の考え方を教えたら『分かった、分かった』と言って、概念をつかんだ」。

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