カンタローCOO「Dリーグはフェーズ2に」将来の2リーグ制案など…分岐点の4年目

ダンスのプロ、Dリーグが10月29日、創設4年目となる23-24シーズンを開幕しました。世界的に例がないダンスのプロリーグとして2020年に発足し、人気が広がっています。Dリーグの魅力とは? 今後どのように発展していくのか? Dリーグの神田勘太朗COO(43)に単独インタビューしました。神田COOは「カリスマカンタロー」の呼び名を持つダンサーでもあり、記事内では「カンタロー氏」と表記します。

その他エンタメ

神田勘太朗(かんだ・かんたろう)1979年(昭54)12月13日、長崎生まれの43歳。ダンサーの母親の影響で幼少期からダンスに親しむ。2004年、アマノリーを設立し、ダンサーとして活動しながらダンスイベントを企画、運営する。その中から「DANCEALIVE(ダンスアライブ)」は両国国技館を埋め尽くすダンスバトルイベントに成長した。2021年にはダンスのプロリーグ「D.LEAGUE」を発足させた。「カリスマカンタロー」の愛称でも知られる。株式会社アノマリー代表取締役CEO、株式会社Dリーグ代表取締役COO、一般社団法人日本ダンス連盟(FIDA JAPAN)会長。

歓声が力になる

Dリーグ23-24シーズン開幕

Dリーグ23-24シーズン開幕

――4年目のシーズンは満員の観客による大歓声の中で始まった。開幕から人数制限のない有観客は、今シーズンが初めてとなる

カンタロー氏 開幕戦、ありがとうございました。熱い半年が始まりました。制限のない有観客は本当にうれしいです。ダンサーは、どこで観客が沸くか、ここで「おぉー」となるといったことを考えながら作るので、歓声、声援がダイレクトに伝わるとパワーになります。他のスポーツでもそうでしょう? バスケットボールで3ポイント入って、「ワーッ」となるのと「し~ん…」では全く違います。

――開幕前は渋谷に看板を出したり、Dリーグタクシーを走らせたりと、かなり積極的にPRした

カンタロー氏 今回は露出を図りました。リーグ創設4年目は1つのターニングポイント。ここまでの3年間を「フェーズ1」とするなら、ここからの3年間が「フェーズ2」になります。ここで認知度をさらに上げるために、渋谷のど真ん中で特に若い世代が認識し、経営者含め多くのビジネスマンの方がタクシーに乗ったら「ここまでDリーグがきているのか」と思うような…今来ている人って、どの雑誌でも表紙だったりしますよね。そういう感覚は多角的に攻めないことには伝えづらいですし、PRに関して今年一番力を入れないといけないところではありますね。

10月上旬、渋谷駅のハチ公前広場に掲げられたDリーグの看板

10月上旬、渋谷駅のハチ公前広場に掲げられたDリーグの看板

本文残り80% (3453文字/4328文字)

編集委員

飯島智則Tomonori iijima

Kanagawa

1969年(昭44)生まれ。横浜出身。
93年に入社し、プロ野球の横浜(現DeNA)、巨人、大リーグ、NPBなどを担当した。著書「松井秀喜 メジャーにかがやく55番」「イップスは治る!」「イップスの乗り越え方」(企画構成)。
日本イップス協会認定トレーナー、日本スポーツマンシップ協会認定コーチ、スポーツ医学検定2級。流通経大の「ジャーナリスト講座」で学生の指導もしている。