大阪マラソン走る令和喜多みな実・河野良祐は守る 家族と休養中の相方・野村の居場所

漫才コンビ「令和喜多みな実」は現在、活動休止中。16年間ネタを書いてきた野村尚平(35)が体調不良で休養しており、河野良祐(37)は主に寄席の司会進行でフル回転している。その河野は「大阪マラソン2024」にランナーとして参加することになった。「ひとりの芸人として、大阪を盛り上げたいんです」と2月25日の本番を楽しみにしている。

お笑い

◆令和喜多みな実・河野良祐(れいわきたみなみ・こうのりょうすけ)1986年(昭61)10月25日、堺市(大阪府)出身。NSC(吉本総合芸能学院)30期。08年2月14日、NSC同期の野村尚平(のむら・しょうへい)と漫才コンビ「プリマ旦那」結成。09、10年のM―1グランプリで準決勝進出。13年、上方漫才大賞新人賞。19年、オールザッツ漫才優勝。19年5月1日、コンビ名を「令和喜多みな実」と変更する。23年2月から野村が体調不良のため休養中。 河野は12年の大阪マラソンに参加以来、ランニングを趣味としており、吉本陸上競技会でも活躍。身長179センチ。

来年2・25大阪マラソン

来年2月25日、「大阪マラソン2024」が開催される。令和喜多みな実の河野にとっては、2012年(平24)以来、12年ぶりの同大会チャレンジ。

河野あの時は、初めてのフルマラソンでした。当時やっていた番組の企画で「50日間トレーニングを積んで、マラソンに挑戦する」ことになったんです。それまでに長距離を走ったり、陸上競技の経験はゼロ。中学、高校とバスケットボールをやってましたが、特に強いチームでもなかったし。

フィットネスクラブで体を基礎から作り、42・195キロを走れるよう、専門家の指導を受けた。期待と不安で臨んだ「大阪マラソン2012」(12年11月25日開催)で、河野は3時間39分で走りきった。

河野それまでスポーツは不得意分野だと思っていましたが、意外とマラソン向きの体だと気づいたんです。3歳から9年間、水泳をやっていたのが、もしかしたら良かったのかも。

同じように初マラソンだった相方の野村は5時間57分。疲れたら途中で足を止め、歩き、元気になったらまた走って、という一般的な準備不足ランナーのタイムだった。

この経験で、走ることに「目覚めた」河野は、その後も、大先輩・間寛平(74)による「寛平マラソン2017」に参加したり、テレビの特番「吉本陸上競技会」でMVPを獲得するなど「芸人ランナー」として知られるようになった。

河野だから大阪マラソンについても「また参加できたらいいな」とは感じていたんです。

今回は「メッセージランナー」として大阪マラソンを盛り上げる役割をいただきました。ようやくコロナも落ち着いてきたようですし、再来年には大阪・関西万博が開催されます。生まれ育った大好きな街だし、これまで仕事でお世話になった人たちに感謝しつつ、ひとりの芸人として走らせてもらいます。

全身脱毛で股ずれ不安?

どんなに経験があったとしても、長丁場を走りきるには練習が欠かせない。河野も時間を見つけては、コツコツと走っている。

河野先日は仕事が休みの時に、大阪城公園を走ってみました。1周3・5キロの周回コースがあって、それを6周。21キロをひとりで走ったんです。

1時間50分ほどでしたが、その間、嫁と息子を公園で遊ばせておいて。ちょうど紅葉もきれいな季節で、いい練習になりました。最近全身脱毛しまして「そのせいで股ずれしないか?」という不安も少しありましたが、大丈夫でした(笑い)。

マラソンに取りつかれた? 河野の姿に、周囲の芸人仲間から「なんで走るんですか?」「しんどいだけやないんですか?」と、不思議がられることもある。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。