ラフ次元が描く夢 上方漫才大賞、NGKの看板…「THE SECOND」世代頂点へ

2006年(平18)コンビ結成の漫才コンビ、ラフ次元は「THE SECOND2024」でグランプリファイナルに進出した。優勝したガクテンソクに敗れ、トーナメントでは8強止まりだったが、全国ネットの真剣勝負は初体験。貴重な経験と自信を持ち帰ってきた。来年のTHE SECONDはもちろん、上方漫才大賞、本拠地なんばグランド花月(NGK)の看板へと夢は大きく広がる。

お笑い

「THE SECOND2024」でベスト8まで勝ち進んだラフ次元の空道太郎(右)と梅村賢太郎

「THE SECOND2024」でベスト8まで勝ち進んだラフ次元の空道太郎(右)と梅村賢太郎

◆ラフ次元(じげん)コンビ結成は2006年(平18)4月。M―1グランプリでは準々決勝進出7度。THE SECOND2023では「ノックアウトステージ16→8」でギャロップに1点差で敗退。同2024ではグランプリファイナル(8強)に出場。1回戦でガクテンソクに敗れた。

◆空道太郎(そら・みちたろう) 1983年(昭58)11月19日生まれ、奈良県出身。NSC(吉本総合芸能学院)28期。趣味は掃除。特技はギョーザの早包み。身長170センチ。

◆梅村賢太郎(うめむら・けんたろう)81年11月14日生まれ、奈良県出身。NSC28期。特技は英会話。身長168センチ。

「THE SECOND」の惜敗

2024年5月18日。東京・フジテレビ本社で、選び抜かれた漫才コンビ8組が激突した。キャリア16年以上の中堅・ベテラン漫才師がトーナメント方式で戦う「THE SECOND2024」。

1回戦で、空道太郎(40)梅村賢太郎(42)によるラフ次元はガクテンソクと戦い、255―288で敗れた(スタジオの観客による採点)。

ガクテンソクはそのあと、準決勝で金属バットを破り、決勝でもザ・パンチを破って見事優勝した。

本当に華やかな世界でした。セットはきらびやかで、気分が上がりました。僕らは意外と落ち着いていて、漫才することができましたね。

梅村司会の東野(幸治)さんや博多華丸・大吉さんがステージ横で見ていてくれて、先輩の目が僕は気になりました。その前年は補欠として会場にスタンバイしていたので、今年は初めての経験を楽しめました。

2年連続「最も肉薄したコンビ」止まり…

23年の同大会では、ノックアウトステージ16→8でギャロップに1点差で敗退。そのまま優勝を飾ったギャロップに「最も肉薄したコンビ」として、ラフ次元の注目度は一気に上がった。

今年はグランプリファイナルの抽選会の結果、1回戦でガクテンソクと当たることになりました。抽選の後でガクテンソクと一緒に「ここで勝った方が優勝やな!」と、どちらからともなく誓い合ったんです。

その言葉通り、ガクテンソクが優勝。つまり、昨年のギャロップ、今年のガクテンソクと、トーナメントでラフ次元を破ったコンビがそのまま勢いに乗って優勝を飾ったのだ。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。