【桂かい枝】世界で愛される「RAKUGO」担い手へ 25年大阪関西万博は絶好機 

上方落語の道に入って30年。桂かい枝(55)が節目の「芸歴30周年記念独演会」を11月27日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催する。意外なことに独演会をNGKで行うのは初で、心地よいプレッシャーと闘っている。代名詞でもある「英語落語」は、世界28カ国で演じてきた国際派。日本の伝統文化を海外にアピールするのも自分の使命と心得ている。

お笑い

入門から30周年を迎えた桂かい枝(撮影・三宅敏)

入門から30周年を迎えた桂かい枝(撮影・三宅敏)

◆桂かい枝(かつら・かいし) 1969年(昭44)5月7日生まれ、兵庫県尼崎市出身。94年、5代目桂文枝に入門。97年より英語落語で海外公演を行い、28カ国108都市での公演を経験。英語の教科書にも取り上げられ、NHKの英会話番組にも出演した。04年、NHK新人演芸大賞。18年、繁昌亭大賞。

11・27NGK「桂かい枝30周年独演会」

11月27日、なんばグランド花月(NGK)で「桂かい枝30周年独演会」が行われる。

かい枝にとっては、NGKでの独演会は初。ゲストとして笑福亭鶴瓶(72)桂二葉(37)が出演する。さらに人形浄瑠璃文楽座の人形遣い、吉田玉翔らも花を添える。

かい枝重圧はありますよ。800人を超す会場ですから。これまでは節目のイベントでも、300人規模の会場でしたし。

おかげさまでチケットの売れ行きは上々で、お客さんが来てくれるかという心配はクリアできそうです。あとは来ていただいた皆さんにどれだけ満足してもらえるか。

5代目桂文枝に入門(1994年)する前には、ひとりのお笑いファンとして通い、桂文珍の高座に腹を抱えて笑ったNGK。吉本のメイン劇場に立てる喜びと責任をひしひしと感じている。

かい枝落語家にとっては、なかなか出られない劇場ですから。2年前から少しずつ、この舞台を経験させてもらってますが、天井から笑いが落ちてくると言いますか、笑いのシャワーを浴びるような感じです。

よそでは経験できない笑いのパワーがあって、一度味わってしまうと中毒になる劇場です。そんな場所で独演会をできるなんて、ほんと幸せですよ。

鶴瓶のラジオに夢中…落語家志す

10代の頃、鶴瓶のラジオに夢中だった。MBS「ヤングタウン」やラジオ大阪「ぬかるみの世界」を必死で聴いていた。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。