【教えて!りくりゅう第3弾〈1〉】デススパイラル前のダンスリフトの裏側って?
皆さまからご好評いただいた「教えて!りくりゅう」の第3弾が始まります。
フィギュアスケートのペアで結成5季目を駆け抜けた三浦璃来(22)木原龍一(31)組(木下グループ)。今季は木原の「腰椎分離症」で前半戦の欠場が続きましたが、4大陸選手権、世界選手権でともに銀メダルと世界トップクラスの実力を示しました。
日刊スポーツ・プレミアムでは一時帰国中の4月に「りくりゅう」を取材。読者の皆さまから寄せられた質問を持ち込むと、和やかな雰囲気で2人は素直な思いを言葉にしました。
本日から4週にわたり「競技編」「競技の裏側編」「プライベート編」「動画編」をお届けします。初回は「競技編」をお楽しみください。
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命名「くるりんぱ」
ファンから寄せられた質問に三浦選手と木原選手が、丁寧に答えてくれました。
――さすがのスケーティングやジャンプ、リフトですが、気になるのはツイストリフトです。龍一くんのように腕を1度下に下ろすのは想像しただけでも怖い。どのようにこの技を手に入れたのでしょうか?(質問者:りょうさんです)
木原 一番は回数を重ねることです。最初は女性をリリースしないといけないので、手が残りやすいのですが、僕が下げている理由はレベルを取れるからです。手が肩より下に下がるとレベルが1つ上がるので、下げているのですが、安全にキャッチしようと思ったら添えている方がいいですよね。最初の頃はできなかったのですが、本当に慣れだと思います。
三浦 投げ終わった後に「(太ももで)パンッ」と音を鳴らす人いるよね!
木原 それ、僕です(笑い)。
三浦 えっ、それは知らなかった。やっぱり下げる(ことを自覚する)ために、みんな(鳴らす)?
木原 (太ももをたたくことで)反動を使う感じになるのですが、実際にたたく必要はないんですよね(笑い)。
三浦 (たたくと)完全に下りるよね、手が。
木原 気持ち、たたいちゃうんです(笑い)。先生からは「(たたくことで)止めるんじゃなくて、そのまま流れで受け止めにいくように」と言われるのですが、たたいても、キャッチする余裕はあるので、たたいちゃいますね。でも、たたいている方が、自分的に(手が)下りているとイメージがつきやすいところはあります。
――手を下げたのは、いつからですか
木原 (三浦と)組んでからだと思います。最初のシーズン(2019~20年)は習得していなかったけれど、ブルーノ・コーチから指導していただいて、できるようになりました。2シーズン目から下りてきているけれど、1シーズン目はまだ、添えている感じだったと思います。
――今季SPのデススパイラル前のダンスリフトについて詳しく聞きたいです。どなたの考案か、難しかった部分、どれくらいの期間で出来るようになったのか。他にもこのリフトについて何かあればぜひ! 拝見して、つい「おお!」と声が出てしまったパートなので気になります。(質問者:ひなた)
三浦 考案したのは振付師のジュリー・マルコットさんで…何が難しかった?
木原 脚を軸に回るまではいいのですが、回り終わった後から璃来ちゃんが着地していく時のスピードの調節。早すぎたら「ドーンッ」と勢いよくいってしまうし、逆に「落としたらいけない」とホールドしてしまうと、璃来ちゃんが動けなくなってしまう。そこの加減が少ない練習時間だったので難しかったです。最終的にしっかり左脚をホールドしている間に、璃来ちゃんが勢いよく回って、最後の最後で「勢いを調整するのは璃来ちゃん」と落ち着きました。左脚を最後まで下ろしきらずに、途中でコントロールして、ゆっくり自分で下りてもらうようにしてから、成功率が上がりました。
三浦 やっぱりプログラムの最後なので、脚を龍一くんの首にかけるのですが、その際に龍一くんがちゃんと固定しているか、感覚では分からないんです。脚に(疲れで)感覚が無くなってきているので。龍一くんがホールドしていない時に、自分のタイミングで回ってしまうと、転倒になります。
木原 頭からね(苦笑い)。
三浦 龍一くんの膝に頭をぶつけたこともありました。
――どれぐらいの期間で、しっくりくるようになったのですか
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松本航Wataru Matsumoto
大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。
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