ジェイソン・ブラウン「あぁ、昌磨の曲だ!」 フリーで「鏡の中の鏡」を選んだ理由

フィギュアスケート男子のジェイソン・ブラウン(29=米国)がグランプリ(GP)シリーズに帰ってきました。10月下旬のスケートカナダで3季ぶりに同シリーズに出場し、合計218・75点で8位となりました。

今季のフリーは「Spiegel im Spiegel(鏡の中の鏡)」。5月に現役を退いた宇野昌磨さん(26)が昨季フリーで用いていた曲です。フリー後の囲み取材では、この曲を選んだ理由、プログラムのテーマ、宇野さんへの愛情を笑顔で語りました。

11月8日開幕のNHK杯(東京)にも出場する29歳。今の思いをお届けします。

フィギュア

◆ジェイソン・ブラウン(Jason Brown)1994年12月15日、米カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。2011年ジュニアGPファイナル優勝。2012年世界ジュニア選手権3位、2013年同選手権2位。2014年ソチ五輪9位。2018年4大陸選手権3位。2020年同選手権2位。2022年北京五輪6位。2024年世界選手権5位。同年GPシリーズはスケートカナダ、NHK杯に出場予定。

スケートカナダ男子フリー後の取材に応じるジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

スケートカナダ男子フリー後の取材に応じるジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

演技に反省も「これはスタート地点」

―演技を振り返っていかがですか

これはスタート地点です。私が望んでいたスタート地点ではありませんでしたが、ここからは上に向かっていくだけだと感じでいます。コーチとともにたくさんのことを学びました。今週はずっと話をして、メモを取り、練習をしてきました。NHK杯が楽しみです。今週は誇りに思えることもあれば、がっかりしたこともありましたが、これからが楽しみになりました。

スケートカナダ男子SPで演技を披露するジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

スケートカナダ男子SPで演技を披露するジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

―この大会を通じて得た、重要な教訓は何ですか

1つはシーズンの早い段階で再び競技会へ戻ってきたことです。ショートプログラムでは、普段の自分の純粋なまま、自信に満ちていたいと思っていましたが、今の私がいる場所ではなかったことに気が付きました。要するにショートプログラムでは、自分の現状と向き合うような感じだったということです。(2本目の)アクセルで転倒した後、少し緊張し始めて、先走り始めたように感じました。今日のフリーでは良い点も悪い点もありましたが、集中を保っていました。それが大きな教訓でした。

スケートカナダ男子SPの演技直後に笑顔を見せるジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

スケートカナダ男子SPの演技直後に笑顔を見せるジェイソン・ブラウン(撮影・藤塚大輔)

―フリーの演技についてです。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)は少し自信がなかったように見えました

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。