【あずしんの言葉】「MVPは梓沙ちゃん」強行出場で得た達成感と少しの後悔

フィギュアスケートでアイスダンスの「あずしん」こと田中梓沙(あずさ、19)西山真瑚(しんご、22)組(オリエンタルバイオ)が初のGPシリーズを滑りきりました。

フリーダンス(FD)は92・12点で合計151・27点。10組中最下位の10位でした。田中が肋骨(ろっこつ)を負傷しながら、大きなミスなく完走できたことを誇りつつ、コンディション調整の失敗に悔しさもにじませました。

9日のFDを終えて、2人の思いを「あずしんの言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇11月9日◇東京・代々木第一体育館◇アイスダンス・フリーダンス(FD)

フリーダンスの演技を披露する田中(左)と西山(撮影・河田真司)

フリーダンスの演技を披露する田中(左)と西山(撮影・河田真司)

NHK杯までの紆余曲折

FDを終えて テレビへの取材対応

―NHK杯で滑り終えて、感想を教えてください

田中NHK杯のために日本に帰国した時は、本当にフリーまで滑りきれるかなっていう不安の方がすごく大きかったんですけど、今無事に滑り終えることができてホッとしています。

西山初めてのグランプリシリーズ、初めてのNHK杯出場ということで、練習不足の中で臨むことにはなったんですけども、本当に会場のお客さんが温かくて、応援の力が自分たちのエネルギーになりました。

―演技を振り返って、エレメンツの中で良かった点を教えてください

田中いつもだったらもっとエッジを深くしないと、とか考えてしまうんですけど、本当に今日はこっちに来てからほぼ初めて東(日本選手権)が終わってからのフリーだったので。本当に滑りきるっていうことだけを目標にしてやりました。

―滑りきれての感想はいかがですか

田中本当にフリーに出る決断をして良かったなっていう感じです。

西山まずは大きなミスなく滑りきるっていうのが、今の自分たちの大きな達成感になっているんですけど、今本番が終わってからスコアシートみたいなのが出ていたので見たら、一番初めのワンフット(ターン)シークエンスが2人ともレベル3取れてたっていうのが、この大きい国際大会でそういう評価をしていただけたことはすごくうれしかったです。

―田中選手は治療を頑張って、西山選手は1人で練習してきました。お互いどのような思いがありましたか

本文残り73% (1998文字/2729文字)

スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市出身。小学生時代はレスリングで県大会連覇、ミニバスで全国大会出場も、中学以降は文化系のバンドマンに。
2021年入社。スポーツ部バトル担当で、新日本プロレスやRIZINなどを取材。
ツイッターは@kotakatsube。大好きな動物や温泉についても発信中。