【松生理乃の言葉】失敗…の後に聞こえた本郷コーチの声 リカバリー成功/現地限定

【ヘルシンキ=竹本穂乃加】女子で初のグランプリ(GP)ファイナル出場を視界に捉える松生理乃(20=中京大)が4位発進しました。

前半の連続ジャンプでミスがありましたが、演技後半でリカバリー。総合2位だった第2戦スケートカナダでのSP出遅れの悪夢を払しょくし、首位と3・05点差の64・82点をマークしました。

前日11月14日の公式練習、15日のSP後の現地取材メディア限定のやりとりを「松生理乃の言葉」として、お届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド大会>◇11月15日◇フィンランド・ヘルシンキ◇女子ショートプログラム(SP)

公式練習に参加した松生理乃(以下、撮影はすべて竹本穂乃加)

公式練習に参加した松生理乃(以下、撮影はすべて竹本穂乃加)

NHK杯を見て揺れた心

前日練習(14日)を終えて

―練習はいかがでしたか

今日は失敗はしたんですけど、ジャンプも結構普段からやっている感覚に近いものだったし、すごく跳び上がりも良かったかなって思うので、昨日よりだいぶ調整できてきているかなっていう感じです。

―スケートカナダから、どの部分を重点的に強化してきましたか

スケートカナダ終わったばっかりの時は、フリーとかは「もうこれ以上できないな」って思っていたんですけど、動画を見返してみたら「ここがちょっと汚いな」とか、「フリーレッグをもうちょっと直せるな」っていうところがいくつか見つかったので、そこを修正するっていうことと、ショートはもうああいう失敗をしないように、曲かけの回数をカナダの前よりも増やして練習してきました。

本郷裕子コーチ(右)と会話し笑顔の松生理乃

本郷裕子コーチ(右)と会話し笑顔の松生理乃

―ファイナルが懸かっていますが、あまり気にしませんか

やっぱり周りからもすごくそういう「懸かっている」って言われたりとか、「頑張ってください」って言ってくださる声はすごく多いんですけど。ありがたいなって思いつつも、(山田)満知子先生からも「あんまり気にしなくていい」っていうふうに言われて送り出されてきたので、自分の演技を出すっていうことだけを考えてできたらいいのかなって思います。

―フリーの「汚い」という修正点はどこですか

いくつかあるんですけど、ステップの中のチョクトーし終わった後のフリーレッグがすごく汚かったりとか、ジャンプ終わった後にちょっと気が抜けて、その後の滑るところで膝が伸びていたりとか、そういうところをいくつか確認してきました。

―GPで2戦を戦えることに関していかがですか

去年1戦しかなくて、今年2戦選んでいただくことができてすごくうれしいですし、カナダから帰ってきて、「また行けるんだ」っていうのをすごくうれしいなって思ってたので。調整だったりは去年よりは大変になったんですけど、すごくありがたいことなので、しっかり自分の演技を最後までできたらいいかなって思います。

―大変だった部分はどこですか

カナダの場合はすごく練習しすぎて疲れてしまって、出発前にちょっと練習を減らしていたんですけど。フィンランドの前は疲れていても時間がなかったので、あまり休憩せずに来たんですけど、最後の日はもう短時間でちゃんとギュッとやることをしっかりやって、気持ちのいいところで終われるように、というのを意識しました。

―先週のNHK杯でまた日本勢が表彰台を独占しましたが、活躍を見ていかがですか

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スポーツ

竹本穂乃加Honoka Takemoto

Osaka

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。