【吉田陽菜の言葉】「運は使い果たした」ファイナルでかなえたい夢は…/現地限定

【ヘルシンキ17日=竹本穂乃加】グランプリ(GP)フィンランド大会の女子でGP通算2勝目を挙げた吉田陽菜(19=木下アカデミー)が、自身2度目のファイナル(12月5~8日、フランス・グルノーブル)でかなえたい夢を明かしました。大会から一夜明けて取材に応じ、優勝を振り返るとともに、「運で勝ち取った」最終決戦への思いを語りました。現地取材メディア限定のフリーと一夜明け会見のようすを「吉田陽菜の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド大会>◇11月16、17日◇フィンランド・ヘルシンキ


順位選手名SPフリー合計
1吉田陽菜67.87131.59199.46
2松生理乃67.06134.38199.20
3ララ・ナキ・グットマン66.28131.43198.49
4サラ・エバーハード66.28124.89191.17
5ユン・アソン63.16124.52187.68
6ロリーン・シルト59.22123.14182.36
7ニーナ・ペトロキナ53.76124.90178.66
8三原舞依59.56115.18174.74
9リンゼイ・ソーングレン57.37113.27170.64
10ヤンナ・ユルキネン55.30102.14157.44
11ネラ・ペルコネン52.14103.08155.22
12オリビア・リスコ54.6898.99153.67
女子フリーの演技をする吉田陽菜(共同)

女子フリーの演技をする吉田陽菜(共同)

氷を叩く振り付けの意味

フリー(16日)を終えて

―トリプルアクセルを回避する選択肢はなかったですか

こっちに来て氷も自分と結構相性は悪くないなと思ってて、感覚も良かったのでいけるっていう自信もありましたし、氷と合わなかったとしても、フリーでは絶対に、毎日この試合で降りるために練習してきてるので、やめるっていう選択肢はなかったかなと思います。

―転倒した後の心理を教えてください

やっぱりアクセルは降りたら加点もらえたら大きい部分ではあるんですけど、いつもアクセルのミスっていうよりは、他のミスで負けてしまったりとかすることが多いので。アクセルではなくて他のジャンプで勝敗がつくことが多いので、他は練習でもミスはだいぶ減ってきてるので大丈夫と思って。あそこで切り替えれてよかったです。

女子フリーの演技をする吉田陽菜(共同)

女子フリーの演技をする吉田陽菜(共同)

―後半のルッツとサルコーを入れ替えていると思いますが、自分で決めましたか

自分でここで変えないと後悔するなと思ったので、自分でまずはやってみて。で、先生もそっちの方がいいねって言ってくれたので、最初は自分で考えてきました。

―大学生にもなってスケーターとしての戦略も含めた成熟などは感じますか

やっぱり経験は去年よりは。去年たくさんいろんな経験させてもらったので、そういうのは生きてきてるかなっていうのと、あとはすごい緊張するっていうのはずっと変わらないし、すごい緊張する時もいっぱいあるんですけど、その中でも落ち着いて滑ることはできてるのかなと思ってて。ジュニアの時とかは結構気づいたら試合が終わっちゃってたりとかしてたんですけど、今はちゃんと1個1個のジャンプだったり、一瞬一瞬をしっかり落ち着いてこなせてる。そういうのはあるかなと思うので、それは経験してきたことが生かされてるかなと。

女子フリーの演技を終えた吉田陽菜(共同)

女子フリーの演技を終えた吉田陽菜(共同)

―いつ頃からそれができるようになったという感じがあるんですか

ジュニアの時はそれは全然できてなくて。でも去年グランプリシリーズを経験して、それがなんか1個1個しっかり落ち着いてできてるなって実感して。去年は特にフリーでそれができていて、ショートではあんまりできてなかったんですけど。今回はショートで小さなミスはあったんですけど、大きなミスなく終われたので、そこは少しずつ成長できてるかなと思います。

―今日滑り始める前に周りの得点ってのはわかってましたか

得点は自分で待機してる時も聞こえてきていたので、全部分かってはいたんですけど。大まかな点数はわかっていて、でも自分が何点取んないといけないかはしっかり計算しきれてなくて。点数が出たときにフリーでは2位で、これちょっと無理かなと思ったんですけど、ギリギリ優勝することができて。複雑な気持ちではあるんですけど、素直に喜びたいなと思います。

優勝を決め、喜ぶ吉田陽菜(共同)

優勝を決め、喜ぶ吉田陽菜(共同)

―振り付けのところで、フリーの途中で氷を叩く振り付けあると思うんですけど、どういう意味を込めてますか

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スポーツ

竹本穂乃加Honoka Takemoto

Osaka

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。