【さえルカの言葉】「1組だけなら続かなかった」ゆなすみの存在、ファイナルへの思い

愛称「さえルカ」こと清水咲衣(19)本田ルーカス剛史(22)組(木下アカデミー)が、初出場となるジュニアグランプリ(GP)ファイナル(12月5~8日、フランス・グルノーブル)へ収穫を得ました。

全日本ジュニア選手権ではペアで唯一の出場となり、ショートプログラム(SP)48・51点、フリー84・32点、合計132・83点で2連覇を達成。本田は腰の負傷明けでの演技となりましたが、前回大会から合計点で23・14点も上乗せしました。

同門の「ゆなすみ」こと長岡柚奈、森口澄士組への思いや、約3週間後に迎えるジュニアGPファイナルへの思いを「さえルカの言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:全日本ジュニア選手権>◇11月15、16日◇広島・ひろしんビッグウェーブ◇ペア・ショートプログラム(SP)、ペアフリー

ペアSPの演技をする清水咲衣(右)本田ルーカス剛史組(以下、撮影はすべて加藤孝規)

ペアSPの演技をする清水咲衣(右)本田ルーカス剛史組(以下、撮影はすべて加藤孝規)

改善されたデススパイラル

SPを終えて(15日)

―演技を振り返っていかがですか

本田何とか滑り切れて良かったというのが一番の思いです。

清水ケガもあった中でこの大会に間に合ったことが一番です。まずはショートを無事に滑り切ることができてホッとしています。

―本田選手の腰の状態が思わしくなかったと聞いています

本田そうですね。腰椎の椎間板のヘルニアです。痛みが出たのは西日本の10日ほど前からです。今は痛みが治まっている状況です。ただ慎重に、様子を見つつという感じです。

―ジュニアGPシリーズの時から痛みはありましたか

本田いや、もともと腰の状態が良くなくて。痛みが出たのが10月です。

―その時はどういうふうに練習しましたか

本田ちょこちょこ休んだりしていて、今週からやっと全部の練習ができるようになりました。

―その上での今日の演技でした。エレメンツも入っていましたが、振り返っていかがですか

本田ほぼぶっつけ本番じゃないですけど(笑い)。通したのはだいぶ久しぶりだったので、不安な思いをさせちゃったかなと思うんですけど、お互いに強く、まとまった演技ができたことは成長できているんじゃないかなと思います。

清水全て良い質のものを1回でまとめて出せたのはすごく良かったです。ここ最近の練習を全て詰め込んだみたいな(笑い)。とりあえずショートは。それができて本当に良かったと思います(笑顔)。

―練習が積めない期間があった中でもこうした演技ができたのは、ここまでの国際大会などでの蓄積が生きた面もありますか

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。