【1万字超え:バレー男子の言葉】石川祐希「僕が取れなかったのが今日の結果だと思う」

日本があと1歩で4強入りを逃した。2-3でイタリアに逆転負け。2セットを先取し、第3セットは24-21とマッチポイントを迎えた。しかしミスで勝ちきれず、フルセットの末に敗れた。

日刊スポーツ・プレミアムでは、バレーボール男子日本代表の全試合を取材し、選手の言葉を伝えます。

バレーボール

<パリオリンピック(五輪):バレーボール・日本2-3イタリア◇5日◇男子準々決勝◇パリ南アリーナ

バレーボール男子準々決勝 試合後、たたえ合う西田(右)と石川(撮影・河田真司)

バレーボール男子準々決勝 試合後、たたえ合う西田(右)と石川(撮影・河田真司)

試合前、握手する両国の選手たち(共同)

試合前、握手する両国の選手たち(共同)

石川祐希

―試合を振り返って

石川 チームメートは頑張ってくれましたし、最後託されたところで決めきれなかった部分の責任は感じています。なかなかそれが結果として表れなかったので、1セット目、2セット目、3セット目含めていいところで試合を決める1点が取りきれなかった。結果というか。僕の力不足だったと感じています。この予選ラウンドは僕が頼りなかったので、ここからは負けたら終わりですし、もうやるしかないという気持ちで臨んだんですけど。1セット目、2セット目含めて、3セット目の途中までよかったと思いますし、それでも最後に取り切れなかったのが全てだと思う。そこが敗因だと思います。

―打って決めたいという思いと、相手もリバウンドやフェイントするのは分かっていた

石川 向こうも腕を引いたりしてチャンスボールになってしまうところもあったので、なるべく打って決めたかった。ちょっと下に打ち過ぎて。長く打っておけば。結果は一緒かもしれなかったけれど、そこは分からない。そこが1つ冷静じゃなかったというか、1点取らないとという風に思いすぎていたのかなと思っています。

第4セット、得点を喜ぶ石川(共同)

第4セット、得点を喜ぶ石川(共同)

―あらためて試合を終えて

石川 絶対に勝つ、そんな思いで戦ってましたけど、負けたという、終わったという感想です。本当にみんなへの感謝の気持ちと最後自分が決めきれなくて申し訳ない気持ちと。そんな思いでした。やっぱり世界相手に結果を残すことはできなかったですけど、この歩んできたフィリップ体制で8年になって、その中でステップアップしてきたチームだと思いますし、ネーションズリーグをとったりだとか、今日もイタリアにあと1歩までいった互角に戦えるチームであることは間違いない。それは監督のおかげですし、今いるチームメートのおかげだと思っています。

第3セット、得点を喜ぶ石川(右から2人目)ら(共同)

第3セット、得点を喜ぶ石川(右から2人目)ら(共同)

―ご自身の役割に関しては

石川 点を取ることだけだと思いますし、今日に関しては僕が取れなかったのが今日の結果だと思うので。そこが必要だったのかなと思います。

―東京大会で負けた時との感情の違いは

石川 勝ちを逃した準々決勝だったので、悔しい思いと責任を感じています。

―集大成でもあった

石川 集大成がめちゃくちゃ悪かったわけでもないですし、みんなもベストパフォーマンスだったと思う。そこはよかったんですけど。何回も言いますけど、僕が点を取りきれなくてこの結果を招いていると思っているので。みんなは頑張ってくれたと思います。

第4セット、ボールに飛びつく石川(共同)

第4セット、ボールに飛びつく石川(共同)

西田有志

―試合を振り返って

西田 このチームでやれることは出し切ったと思いますし。そこですね。悔しさが当たり前に残る試合内容でしたけど、それよりもこういうチームで戦えたこともすごくうれしく思います。自分たちは少なからず結果をここ数年出し続けてきて、ここまでこれて。オリンピックで唯一出せなかったというところが自分たちの中では納得したくない結果ではあったけれど、この試合内容で負けてしまったのも、いろいろな試合の流れがあったと思う。僕はこうやって負けたところでの悔しさをありますけど、このチームで戦えたことはまずうれしく思います。

第3セット、サービスエースを決め、ほえる西田。右は石川(共同)

第3セット、サービスエースを決め、ほえる西田。右は石川(共同)

―東京五輪もそうでしたが、準決勝にいくというところで何が足りなかったのか

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