【日本代表を追う〈1〉】深々一礼した伊東純也 7発開幕の舞台裏

8大会連続8度目のワールドカップ(W杯)出場に向け、サッカー日本代表(FIFAランキング18位)のアジア最終予選が9月から始まった。2026年に米国とカナダ、メキシコで共催される北中米3カ国大会出場の切符をかけたもの。18チームがA、B、Cの3組に分かれ、各組2位までが出場権を獲得し、3、4位はプレーオフに回る。来年6月まで続く森保ジャパンの「Road to 26」を追う。

サッカー

〈森保ジャパン Road to 26 最終予選第1戦中国戦〉

アジア最終予選C組第1戦

アジア最終予選C組第1戦

“鬼門”初戦に生かした前回教訓

日本代表にとってアジア最終予選の初戦は“鬼門”だった。前々大会、前回と続けて初戦を落としている。

3年前の相手はオマーン。東京オリンピック(五輪)直後、欧州の新シーズンが始まったばかりのタイミングとあって、選手のコンディションが整わないのが一番の理由。そこへ長距離移動も重なり、試合直前になって全選手が顔をそろえる。連係を合わせる時間もなく、相手の情報を共有することなく、ぶっつけ本番になる。そんな背景が苦戦の要因だった。

今回の初戦の相手は中国(FIFAランキング87位)。前回の最終予選では勝利しているが、スコアは僅差だった。フィジカルのたけた選手が多く、闘争心をむき出しにして挑んでくる。簡単な相手ではない。

だが同じ轍(てつ)は踏まない。森保一監督は前回の教訓を生かし、準備していた。

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