【大の里の会見全文】愛される力士=「なんすかね。人間味あるお相撲さんっすかね」
大相撲秋場所で2度目の優勝を飾った関脇大の里(24=二所ノ関)が、千秋楽から一夜明けた9月23日、茨城・阿見町の部屋で会見を行いました。
5月の夏場所では12勝3敗で初優勝。9勝6敗に終わった名古屋場所の反省を生かし、今場所は13勝2敗と圧倒しました。
「ちょんまげ大関」誕生が間近に迫る中、優勝を振り返りつつ、故郷石川県への思いも明かしました。会見全文を掲載します。
大相撲
―千秋楽から一晩たってお気持ちは
大の里 そうですね、やっぱり優勝したんだなっていう気持ちにもなりますし。またさらに次に向けてより一層頑張らないとダメだなという気持ちになりました。
―2回目の優勝を一番実感したのは
大の里 やっぱり朝起きてたくさん連絡が来てる、っていう瞬間が一番実感が起きました。携帯が鳴りやまないほど連絡が来ていて。良かったっすね。
―メールや電話で
大の里 電話だったり、LINEだったり、ショートメールだったり。たくさん来てました。
―どのくらいの数
大の里 そうっすね。(優勝を)土曜日に決めたってのもあったんで。携帯が常に鳴ってました。
―意外な方から連絡が来たり
大の里 いや、本当にたくさんいろんな方から。見てくれてるんだなって思いました。
―昨晩はゆっくり寝られたか
大の里 はい、寝ました。
―どのくらい
大の里 いや、もう、すぐ寝ました。
―疲れがたまっていた
大の里 そうっすね、15日間長かったんで。
―15日間を振り返って
大の里 本当に初日が命拾いしたって感じで、本当に勝ちを拾った一番で。そこから流れが変わったというか、うまく立て直してできたかなと思います。
―一番のターニングポイントは
大の里 いや、もう多分初日だと思います。初日がああいう形の相撲で勝ったっていうのは。始まったばっかでしたけど、風が吹くんかなって。はい、思ってました。
―今振り返ると、正直危なかった
大の里 はい、思ってますね。
―あれを拾えたのはなぜ
大の里 体がうまく反応できたとこもありましたし、対応できたってのは一番大きいです。
―あの相撲を次に生かせた
大の里 決して良い相撲じゃないですけど、15日間取っていくにつれて長い戦いなんで。ああいう一番が、やっぱり流れを左右する一番だったと思ったんで。大きかったかなと思います。
―12日目で敗れた
大の里 いや、そこまで落ち込んでもないし、考えてもなかったし。あ、負けたなっていう感じでしたし。そこまで重く捉えていなかった。
―気持ちを切り替えた
大の里 そうっすね。もう優勝どうこう、大関どうこうっていうことは全く場所中は考えてなかったんで。もうとにかく15日間をやりきろう、思い切って名古屋の反省を生かして頑張ろうっていうことだけを考えてたんで。おのずと結果はついてくると思ったんで。1回負けたことで落ち込んだりすることも考えていなかった。
―優勝を決めた14日目も気持ちは同じだったか
大の里 そうっすね。大事な一番になると自分の中で思ってましたし、やっぱり自分の力でつかみたかったですし。やっぱりずっと勝てなかった相手にああいう形で勝って優勝決めたっていうのは、自分の中で本当に大きなものでした。
―勝てなかった豊昇龍にもろ手突き
大の里 そうっすね。はい。もう思い切って。後半になるにつれて、やっぱり体の疲労もたまってきてましたし、最後は気力だと思ってたので。やっぱり大関、横綱になってる人はみんなそういうきつい戦いを乗り越えてきている。やっぱそこを目指すためには乗り越えなきゃダメな試練だと思ったんで、そこを取り切れて良かった。
―場所が進むにつれて、大関昇進の盛り上がりも
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