サッカーの全国高校選手権は11日、東京・国立競技場で決勝戦を行い、山梨学院大付(山梨)と青森山田(青森)が、ともに初優勝を懸けて激突する。決戦前日の10日、両校は都内の駒沢陸上競技場で最終調整した。山梨学院大付は、11日先発するフィールドプレーヤー10人中、今大会無得点は2人だけ。フィールドプレーヤー全員得点で、86年度の東海大一(静岡)以来の初出場優勝に挑む。

 山梨学院大付は全員でゴールを決め、有終の美を目指す。これまで5試合で10得点。MF碓井主将の3ゴール以外は、7人が1点ずつで、誰もが得点できるのが強みだ。5試合に先発しながら無得点のDF井上拓臣(3年)は「みんなが決めて、プレッシャーを感じている」。約1時間半、リラックスした雰囲気の中で軽めの練習を終えると「一発、絶対に」と燃えた。

 もう1人無得点のMF宮本龍(2年)は「まず守備から。チームに貢献したい」と控えめだが、山梨県予選の決勝では1点ビハインドから同点弾と勝ち越し弾を決めただけにMF平塚は「決勝では、龍(宮本)が必ず取ってくれる」と期待した。

 井上と宮本が大舞台で得点すれば、史上2校目の「初出場初優勝」が見えてくる。