全国高校サッカー選手権は10日、東京・国立競技場で決勝戦が行われる。滝川二(兵庫)と久御山(京都)が、ともに初優勝をかけて激突する。滝川二は都内で最終調整。MF香川勇気(3年)が「京都のバルセロナ」の異名を持つ、久御山のパスワークを寸断し、38年度の神戸一中(兵庫)以来72年ぶりの県勢優勝を目指す。
滝川二の香川が「京都のバルサ」に対抗する。「(久御山は)後ろからつないでくるチーム。ミスを見逃さずに狙いたい」と相手の持ち味のパスワークを奪い、速攻につなげるつもりだ。滝川二は2トップの樋口が右足首と右内転筋、浜口が臀部(でんぶ)を負傷。栫(かこい)監督は「香川は運動量も多いし、FKも蹴れる。強烈なミドルシュートも持っている」と期待する。
母子家庭で5人兄弟の長男。進路は未定だが、香川は「プロになって家族を養いたい。香川(真司)選手の活躍にあやかりたい」と向上心旺盛に初栄冠を目指す。