<高校サッカー:市船橋2-1四日市中央工>◇9日◇決勝◇国立
第90回全国高校サッカー選手権決勝戦。出場停止となってしまった四日市中央工(三重)の主将国吉祐介(3年)に変わって、キャプテンマークを巻いたのは、DF西脇崇司でした。「国吉はいつもピッチの仲でチームを厳しく引き締めてくれる存在だった。今日も甘さが出たら、チームを引き締めよう」そう決意しピッチに立ちました。
試合開始直後、早い時間帯に先制しますが、その後自分たちのサッカーを展開することが出来ず、市船橋(千葉)ペースに。チームメートを最後まで鼓舞し続けましたが、最後は逆転を許してしまい準優勝。「自分たちのスタミナを使うような試合になってしまった。追加点が入ればよかったけれど、守りに入ってしまったのが失点の原因。最後は相手の気迫に押されてしまった」と、残念そうに試合を振り返りました。
決勝戦の朝、試合に出られない国吉がチームメートに「一言書いて」と自らのスパイクを差し出しました。西脇が書いた言葉は「かけがえのない3年間をありがとう」。1、2年生が多く、なかなかまとまらないチームをここまでけん引してきた主将と副主将。時に2人で相談をし合いながら、支えあって今日まで戦ってきました。試合後、国吉が西脇に伝えた言葉もまた「ありがとう」。
優勝は逃しましたが、この1年間でチームは大きく成長しました。「すごく甘えた集団だったのが、少しずつ変わってきた。1、2年生主体のチームで最後はここまでくることができた。来年またここまでくるのはとても難しいことだと思う。だけど、厳しさをもってまた1年頑張ってほしい」。国立のピッチに立ち、四日市中央工で受け継がれてきた伝統や、そのユニホームを着てピッチに立つことの意味を、西脇は改めて感じることができました。四日市中央工であることの誇りと責任。それはこれからも後輩たちに受け継がれていきます。(サッカーai編集部
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