日本代表のMF香川真司(21)が、来季(11~12年シーズン)もドルトムントに残留する可能性が高まった。アジア杯準決勝・韓国戦で右第5中足骨(小指付け根付近)を骨折。今季中の復帰が絶望的になったことで、28日に関係者が「(今夏の移籍に)障害が出ることは間違いない。難しいだろう」と明かした。
リーグ8得点の香川はブンデスリーガの前半戦MVPで、チーム快進撃の立役者。スペイン1部のAマドリードやビリャレアル、プレミアリーグのマンチェスターUなどから問い合わせが続いていた。だが、13年6月まで契約を残しており移籍金も高騰。今月中旬にはクラブのハンスヨアヒム・バツケGMが「香川は絶対出さない」と断言。追い打ちをかけるように今季絶望的になったことで、今夏の移籍は完全に白紙になった。
ドイツに戻った香川は、27日にデュイスブルクの救急病院で検査を受けた。手術が必要との診断を受け、クラブの公式サイトも「出場は来季」と伝えた。クロップ監督は「この負傷で3カ月以内に治った例はない。今季絶望は決まった」と説明。今回の故障で日本代表が出場する7月の南米選手権も、クラブ側が難色を示す可能性がある
ドルトムントは首位を独走しており、来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権を得る可能性が高い。香川はアジア杯前に「しばらくはドルトムントでやることも考えている。欧州CLも魅力的だから」と明かしている。夢のビッグクラブへの移籍は来季以降になりそうだ。