MF田中明日菜(27)は子どものころからムードメーカーだ。今回のAKB48選抜総選挙で初ランクイン(58位)したアイドルが、素顔を知っている。NMB48・AKB48の渋谷凪咲(しぶや・なぎさ、18)は、田中のいとこ。父親同士が兄弟で、ともに大阪生まれ。田中は8歳下の「なぎ」をよくかわいがっていた。
「明日菜姉ちゃんはサッカーの練習で忙しそうで、昔から男の子のように髪の毛が短くて、真っ黒に日焼けして。めっちゃ陽気で、いつも笑ってた。今年の正月、久々に集まったら『変顔』にはまってて、笑わせてくれました。私が小学生のころは、一緒にお風呂に入って、背中を流し合ったりしていました」
毎年夏休みには大阪・堺市の祖父母宅に集まり、渋谷の兄と一緒にサッカーボールを持って、セミ捕りに行った。渋谷は「一緒にサッカーをして、お兄ちゃんよりうまかった!」と証言する。祖父から受け継がれる家訓は「勉強はそこそこでも、部活、運動はしっかりやれ」。幼少時から海外志向だった田中は、ドイツ1部フランクフルトでプレーし、日本代表にもなった。外国語はさっぱりのはずだったが「体と動きで気持ちは伝えられる、言葉じゃないって」。渋谷にこう言い、からから笑った。
「お化粧もずっとしてない(笑い)。今年の正月も、お年玉をくれました」と渋谷。優しい性格の田中は、今も祖母の誕生日に祝福の電話を欠かさない。その祖母らは、親戚一同での応援で支えようと計画中。今回はセンターバックの控えという立場だが、持ち前の明るさでチームを盛り上げる。【村上久美子】