なでしこジャパンは次回19年女子W杯フランス大会で世界一に再挑戦する。今回で36歳の澤が最後のW杯を終えて、世界大会で3連続決勝進出のチームも過渡期。昨年のU-17(17歳以下)W杯でMVPに輝いたMF杉田妃和(ひな、18=INAC神戸)ら若手が4年後のヒロイン候補になる。

 4年後は新世代のなでしこが主軸になる。今大会は23人中17人が初優勝した前回大会の経験者。19年6月のW杯フランス大会を20代で迎えられるのはGK山根、DF熊谷、FW菅沢、岩渕の4人だけ。新星の登場が期待される。

 澤と同じINAC神戸所属の杉田は、藤枝順心高卒のルーキーで昨年U-17W杯でMVPに輝いた。4年後は22歳。この日は神戸市のクラブハウスで決勝を観戦し「早く失点して見ている方はあきらめそうだと思ったが、選手はあきらめてなかった。W杯はプレーの上手下手じゃない。あきらめない気持ちが大きい」。

 なでしこリーグでは、ボランチとして18歳差の澤と“W杯MVPコンビ”を組んだ。ポスト澤の呼び声高く「トップの代表にはうまさだけじゃ入れない。(22歳は)自分も遠くない年齢。時間を大切にしたい。早く代表に入りたい気持ちはあるけど、あとは自分がどう頑張るか」と話す。

 カナダでの祭典は終わった。同じINAC神戸で代表入りを期待されるFW京川も「代表メンバーを怖がらせる選手がいないと言われる。もっと代表で自分の色を出せるようにしたい」。NEXTなでしこが、来年のリオ五輪、そしてフランスを見据えて代表争いに割って入る。【益田一弘】