<欧州選手権:イタリア2-1ドイツ>◇準決勝◇28日◇ワルシャワ
ここまで4試合を順調に勝利してきたドイツだったが、96年大会以来のタイトル獲得はならなかった。イタリアFWバロテリに2得点を許し、後半ロスタイムにMFエジルがPKで1点返したが、あまりにも遅すぎた。
29日付独紙ビルトは「夢は終わりを告げた。ヨギィ(レーウ監督の愛称)、君の黄金の手腕はどこへ?」と報じた。この日は、相手の司令塔MFピルロへの対策でMFクロースを先発させたが、ピルロはポジションを下げて自由にパスを供給。先発復帰させたFWゴメス、FWポドルスキも精彩を欠いた。
23歳DFフンメルスが相手FWカッサーノに好クロスを許し、やはり23歳のDFバートシュトゥーバーはバロテリに競り負けて先制点を許した。若さがイタリアの老練さに敗れる形となったのは、06年W杯準決勝と同じ。DFラームがバロテリに裏を取られ、止められなかった失点は、前回大会決勝でスペインFWフェルナンドトレスに許したゴールと重なる。
レーウ監督は「控室では涙が流れていた。失望はあまりにも大きかった。今はすべての批判を目にしたくはない」とコメント。チームマネジャーで96年大会決勝でゴールデンゴールを決めたビアホフ氏は「全員深い穴に落ちてしまった」と、この日のチームを表現した。