浅田真央団体戦出場はプラス
<ソチ五輪:フィギュアスケート>◇8日◇団体アイスダンスSD、女子SP
浅田選手自身は練習してきたことを出せなくて不安な気持ちがあったようですが、団体戦に出場してつかんだものも多かったと思います。
やはり五輪は特別な雰囲気です。今回も地元ロシアの大声援が独特の会場を作り出しています。6日の男子SPでも地元のプルシェンコ選手の後に滑った米国のアボット選手が良い演技ができず頭を抱えました。彼はそこで五輪での戦い方を再度自分の中で整理し、緊張感に欠けていたことを自省。もう1度自分に集中し、エンジンをかけないとと奮起したそうです。浅田選手の場合、五輪の緊張感を思い出し体が硬くなったようでしたが、同じことが言えるかもしれません。
しかし、1度、団体戦で自分と向き合うことができたことはプラスです。いまは試合直後で気持ちが整っていないところもあるかもしれませんが、調子は確実に上げてきています。アルメニアでは日本が貸し切ったリンクで、自分のペースで調整ができます。そこで追い込みをかけて集中した練習ができると思います。
個人戦まで1週間以上。選手のピークは長くは持ちません。団体戦で良かった選手にも逆に調整の難しさが出てきます。うまくいかなかった選手は、会場の雰囲気や、氷を頭と体にたたき込むことができていることを前向きにとらえ、ピークを合わせていくことができる。浅田選手も1度ソチを離れることで、再度集中し個人戦へ向かって行けると思います。(カルガリー五輪代表)
日刊スポーツ新聞社
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