[ 2014年2月10日8時58分
紙面から ]スウェーデンに先制される日本。中央はGK藤本(撮影・井上学)<ソチ五輪:アイスホッケー:日本0-1スウェーデン>◇9日◇女子1次リーグ
女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」の五輪初勝利はならなかった。過去5戦全敗のスウェーデンに善戦も0-1で敗戦。決勝トーナメント進出には、もう負けられない状況に追い込まれた。
勝利のブザーを聞いたスウェーデンの選手たちはまるで優勝したかのように喜ぶ。それこそが、日本の善戦の証明だった。第1ピリオド(P)の開始から防戦一方で、12分38秒には先制点を挙げられる。だが、ここから日本らしさが出た。持ち前のスピードとスタミナをいかし、懸命に体格で勝る相手にプレッシャーをかける。
第2P途中からは場内に「ヤーパン(日本)」コールが起きた。耐えて耐えて逆襲。小柄な日本の選手たちのプレーはソチでも共感を呼ぶ。シュート数もスウェーデンを2本上回るも、最後までゴールは奪えなかった。4度のパワープレー(数的優位)で得点が奪えず、逆に1度のキルプレー(数的不利)の場面で失点。決定力の差が、勝敗を分けた。
この日の試合前、控室ではAKBの「恋するフォーチュンクッキー」を流し、みんなで踊るなど雰囲気は悪くない。次戦11日のロシアは5日の練習試合で接戦(2-3)に持ち込んだ。今日10日が22歳の誕生日のFW大沢ちほ主将は「完全アウェーになるが、ロシアはスウェーデンよりフィジカル能力は劣る」と前を向く。「まだ2試合ある」と飯塚監督。スマイルなしで帰国するつもりはない。【田口潤】