[ 2014年2月18日8時18分

 紙面から ]

 ノルディックスキー複合の個人ノーマルヒル銀メダルの渡部暁斗(25=北野建設)が今日18日、2つ目のメダルを目指し、個人ラージヒル(LH)に出場する。12日の個人ノーマルヒル(NH)では安定したジャンプで上位につけて、得意の走力を武器に複合日本勢では20年ぶりとなるメダルを手にした。日本勢初の複数メダル獲得に向けて「このコースは合っている。(NHと)同じような展開になれば」と口にした。

 ソチの気温は比較的高く、会場は15度以上まで上がることもある。会場関係者が塩をまいて雪を固めているとはいえ、雪質は水分を含んだ重い雪。出身の長野・白馬のような雪質だ。硬い雪質ではスピード勝負になるケースが多く、体格に恵まれ、パワーのある欧州勢が有利。だが、ソチの雪質なら話は別だ。09年世界選手権の団体で金メダルを獲得した時も温暖な気候だったように、日本勢には「気温上昇=金メダルの可能性が高まる」という図式が成り立つ。「こういう雪質は得意」と意気込んでいる。

 鍵を握るジャンプも、15日のLH初飛びでK点を大きく越える130メートルのジャンプを3回そろえるなど順調だ。「調子はまずまず」と話す渡部暁が“地の利”を生かして金メダルを引き寄せる。【松末守司】